令和7年度 下期 第二種 学科試験 問5 解説
図のような三相負荷に三相交流電圧を加えたとき, 各線に20Aの電流が流れた。線間電圧E[V]は。
- イ. 120
- ロ. 173
- ハ. 208 ✓ 正答
- ニ. 240
解説
この問題は、以下の3ステップで計算します。
- 図が「スター結線(Y結線)」であることを確認する
- 抵抗1つ分にかかる電圧(相電圧)を求める
- 相電圧を倍して線間電圧を求める
1. 結線の見極め
まず、負荷(抵抗)のつながり方に注目します。3つの抵抗が中心の一点でつながり、そこから放射状に線が伸びているこの形は**スター結線(Y結線)**です。 スター結線には以下の特性があります。
- 線電流 = 相電流(1本道なので、外を流れる電流と抵抗を流れる電流は同じ)
- 線間電圧 = × 相電圧
2. 相電圧の計算
問題文より、各線に流れる電流(線電流)は です。スター結線なので、抵抗 の中を流れる電流(相電流)もそのまま となります。 ここでオームの法則を使って、抵抗1つ分にかかる電圧(相電圧 )を求めます。
3. 線間電圧の計算
求めたいのは線間電圧 です。スター結線では、線間電圧は相電圧の 倍(約1.73倍)になるルールがあります。 選択肢の中で最も近い値は 208 となります。
flowchart LR A[結線判定<br/>Y結線] --> B[関係式<br/>線電流=相電流] B --> C[相電圧<br/>Vp=20A×6Ω=120V] C --> D[線間電圧<br/>E=√3×Vp] D --> E[E≈208V]
スター結線とデルタ結線の使い分け
第二種電気工事士の試験では、三相交流の計算問題がほぼ毎年1問出題されます。攻略の鍵は、スターとデルタの「どちらが 倍になるか」を整理しておくことです。
- スター結線(Y):中心で「電流」が合流しない一本道なので、電流はどこでも同じ。電圧が 倍になる。
- デルタ結線():上下の線の間に直接「電圧」がかかっているので、電圧はどこでも同じ。電流が 倍になる。
今回の問題のように図から結線を判断させるパターンのほか、「結線からY結線に書き換えて計算させる」といった応用問題でもこの関係性は必須の知識です。
計算を素早く解くコツ
試験本番では として計算します。 特に三相交流の問題では、以下の数値の組み合わせがよく登場します。
- これらを知っておくと、計算ミスを防ぎ、素早く正解にたどり着くことができます。