第二種電気工事士 / 令和7年度 下期 第二種 学科試験 / 問9
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令和7年度 下期 第二種 学科試験 問9 解説

設問図

図のように定格電流50Aの過電流遮断器で保護された低圧屋内幹線から分岐して,7mの位置に過電流遮断器を施設するとき,a-b間の電線の許容電流の最小値[A]は。

  1. イ. 12.5
  2. ロ. 17.5 ✓ 正答
  3. ハ. 22.5
  4. ニ. 27.5

解説

分岐点から過電流遮断器までの距離が「7m」であることに注目し、幹線の過電流遮断器の定格電流(50A)に係数「0.35」を掛けます。 50A × 0.35 = 17.5A したがって、許容電流の最小値は17.5Aとなり、正解は「ロ」です。

flowchart TD
  A[分岐点から遮断器までの距離 L] --> B{Lの範囲}
  B -->|L≤3m| C[制限なし]
  B -->|3m<L≤8m| D[Iw≥0.35×IB]
  B -->|L>8m| E[Iw≥0.55×IB]
  D --> F[今回: L=7m, IB=50A]
  F --> G[Iw≥50×0.35=17.5A]

分岐回路の施設制限(3m・8mルール)

電路の分岐点から過電流遮断器(ブレーカー)を設置するまでの距離によって、使用できる電線の太さ(許容電流)には厳格なルールがあります。本来、分岐した後の電線は「その電線が許容できる電流値」に合わせたブレーカーを即座(3m以内)に取り付けるのが原則ですが、以下の条件を満たせば、ブレーカーを遠くに設置することができます。

分岐点からの距離 LL 電線の許容電流 IwI_w の条件
3m3\text{m}以下 制限なし(どんな太さでも良い)
3m3\text{m}超 〜 8m8\text{m}以下 幹線の過電流遮断器の定格電流 IBI_B35%以上
8m8\text{m} 幹線の過電流遮断器の定格電流 IBI_B55%以上

この問題では距離が7mですので、上記の「3m超8m以下」のルールが適用され、係数は**0.35(35%)**となります。

試験での判断ポイントと計算のコツ

第二種電気工事士の筆記試験において、この「分岐回路の設計」は非常に出題頻度が高い計算問題の一つです。合格のために以下の3点を整理しておきましょう。

  1. 距離の境界線を覚える 「3m」と「8m」が境界線です。問題文の距離がどこに該当するかを真っ先に確認してください。もし距離が「10m」であれば係数は0.55になります。
  2. 係数の覚え方 「3mまでは自由(制限なし)」「8mまでは35(サンゴー)」「8m超えたら55(ゴーゴー)」とリズムで覚えるのが一般的です。
  3. 計算ミスを防ぐ 計算自体は単純な掛け算ですが、小数の計算が含まれます。
    • 50×0.3550×35=175050 \times 0.35 \rightarrow 50 \times 35 = 1750、小数点を2つ移動して 17.517.5 というように、落ち着いて計算しましょう。

この知識が使われる実務の場面

この規定は、大きな電流が流れる幹線から、細い電線で電気を取り出す際の安全を確保するためのものです。 もし分岐した先の電線が極端に細いのに、ブレーカーが遠くにあると、その細い電線で短絡(ショート)などの事故が起きた際、幹線の大きなブレーカーが落ちる前に電線が焼き切れて火災になる恐れがあります。 そのため、「ある程度長い距離を引っ張るなら、万が一の時でも幹線のブレーカーが感知できるくらいの太さ(許容電流)を確保しなさい」というのがこのルールの目的です。

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