令和7年度 下期 第二種 学科試験 問10 解説
低圧屋内配線の分岐回路の設計で, 配線用遮断器, 分岐回路の電線の太さ及びコンセントの組合せとして, 適切なものは。 ただし, 分岐点から配線用遮断器までは3m, 配線用遮断器からコンセントまでは8mとし, 電線の数値は分岐回路の電線(軟銅線)の太さを示す。 また, コンセントは兼用コンセントではないものとする。
- イ.
- ロ.
- ハ. ✓ 正答
- ニ.
解説
この問題は、配線用遮断器の定格電流に対して「許容されるコンセントの定格電流」と「必要な電線の太さ」の組み合わせを、内線規程などで定められた「分岐回路の施設」のルールに照らして判断することで解けます。
まず、試験合格に必須となる「分岐回路の設計基準」を整理した以下の表を丸暗記しましょう。
| 配線用遮断器の定格電流 | 電線の太さ(最小) | コンセントの定格電流 |
|---|---|---|
| 20 A | 1.6 mm (2.0 mm²) | 20 A 以下 |
| 30 A | 2.6 mm (5.5 mm²) | 20 A 以上 30 A 以下 |
| 40 A | 8 mm² | 30 A 以上 40 A 以下 |
| 50 A | 14 mm² | 40 A 以上 50 A 以下 |
この表を基に、各選択肢が適切かどうかを検証します。
- イ. 配線用遮断器 20A / 電線 2.0mm / コンセント 30A
- 不適切です。20Aの遮断器に対して、コンセントは「20A以下」でなければなりません。30Aのコンセントを設置すると、コンセントの能力に対して遮断器が先に落ちにくくなり、過負荷のリスクがあります。
- ロ. 配線用遮断器 30A / 電線 2.0mm / コンセント 30A
- 不適切です。30Aの遮断器を使用する場合、電線の太さは「2.6mm以上(または5.5mm²以上)」必要です。2.0mmでは細すぎて、電線が過熱する恐れがあります。
- ハ. 配線用遮断器 40A / 電線 8mm² / コンセント 30A
- 適切です。 40Aの遮断器に対し、電線は8mm²以上必要という基準を満たしています。また、コンセントも「30A以上40A以下」の範囲内である30Aが選ばれており、ルール通りです。
- ニ. 配線用遮断器 30A / 電線 2.6mm / コンセント 15A
- 不適切です。30Aの遮断器に対して、コンセントは「20A以上30A以下」でなければなりません。15Aのコンセントは容量が小さすぎて、コンセント部分でトラブルが起きても遮断器が感知できない可能性があるため禁止されています。
flowchart TD
A[候補を確認] --> B{遮断器40Aか}
B -->|はい| C{電線8mm²以上か}
B -->|いいえ| Z[不適切]
C -->|はい| D{コンセント30〜40Aか}
C -->|いいえ| Z
D -->|はい| E[適切: ハ]
D -->|いいえ| Zこの知識の活用場面と頻出パターン
この「分岐回路の設計」は、第二種電気工事士の筆記試験において、問10付近でほぼ毎年必ず出題される超重要項目です。
実務においても、ブレーカーだけを容量の大きいものに交換して、細い電線のまま放置したり、小さな容量のコンセントを使い続けたりすることは、火災の原因に直結する極めて危険な行為です。そのため、試験では「遮断器・電線・コンセント」のバランスが崩れているパターンが間違いの選択肢としてよく提示されます。
解法のコツは、まず**「コンセントの定格」**をチェックすることです。
- 「遮断器と同じ」か「一段階小さい」ものまでならOK。
- 遮断器より大きいコンセントは絶対にNG。
- 20A以上の差があるほど小さいコンセントもNG。
これだけで選択肢を絞り込めることが多いです。その上で、30Aなら2.6mm(5.5mm²)、40Aなら8mm²という電線の太さを確認すれば、確実に正解を導き出せます。