第二種電気工事士 / 令和7年度 下期 第二種 学科試験 / 問11
certification-simodake-work

令和7年度 下期 第二種 学科試験 問11 解説

金属線ぴ工事に使用する金属製線ぴに関する記述として, 正しいものは。

  1. イ. 壁等に固定して絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く。)を収める。 ✓ 正答
  2. ロ. コンクリート床内に埋め込んで絶縁電線を収める。
  3. ハ. 本体と導体とが一体となった材料で, 照明器具等を直接取り付けて使用する。
  4. ニ. 天井等につるし, ケーブルを並べて支持するのに用いる。

解説

金属線ぴ(せんぴ)工事の基本ルールは、「乾燥した場所」で「壁や天井の表面(または点検できる隠ぺい場所)」に固定して使うという点です。選択肢の中から、この用途に合致するもの(イ)を選び、他の紛らわしい工事方法(ロ・ハ・ニ)を除外するのがこの問題の解き方です。

flowchart TD
  A[工法の説明を読む] --> B{乾燥場所で<br/>壁/天井に固定か}
  B -->|はい| C[金属線ぴ工事: 適切]
  B -->|いいえ| D{説明内容はどれか}
  D --> E[床埋込: フロアダクト]
  D --> F[導体一体で器具取付: ライティングダクト]
  D --> G[つり支持: ケーブルラック]

1. 金属線ぴ工事の定義と施工ルール

金属線ぴとは、断面が「コ」の字型の金属製の樋(とい)に、絶縁電線を収めて蓋をしたものです。一般的には「メタルモール」などの商品名で呼ばれることもあります。

試験で問われる重要なルールは以下の通りです。

  • 場所: 湿気の多い場所や水気のある場所はNG。乾燥した場所限定。
  • 設置方法: 壁や天井の表面(露出場所)、または点検できる隠ぺい場所(天井裏など)に固定して設置する。
  • 収める電線: 絶縁電線を使用する。ただし、屋外用ビニル絶縁電線(OW)は使用不可。これは、屋内配線全般に共通するルールです。
  • 接地: 原則としてD種接地工事が必要(ただし、長さ4m以下などの条件下で省略可能な場合がある)。

2. 他の選択肢が「間違い」である理由

この問題の素晴らしい点は、誤選択肢が「別の有名な工事方法」の解説になっていることです。これらを区別できるようになると、得点力が大幅にアップします。

  • ロ. コンクリート床内に埋め込んで… これはフロアダクト工事の説明です。金属線ぴは強度が足りないため、コンクリートの中に埋め込むことはできません。
  • ハ. 本体と導体とが一体となった材料で、照明器具等を直接取り付けて… これはライティングダクト工事の説明です。金属線ぴはあくまで電線を収める「入れ物」であり、中に剥き出しの導体(レール)は入っていません。
  • ニ. 天井等につるし、ケーブルを並べて支持するのに用いる。 これはケーブルラック工事などの説明です。金属線ぴは「壁等に固定」して使うものであり、梯子状のラックにケーブルを載せるような形態とは異なります。

3. 試験での頻出パターン

金属線ぴ工事に関する問題は、以下の3つの切り口でよく出題されます。

  1. 施工場所の適否: 「湿気の多い場所に施工できるか?」→ 答えは×。
  2. 電線の種類: 「OW(屋外用)は使えるか?」→ 答えは×。
  3. 接地工事の省略: 「対地電圧150V以下で、長さが何m以下なら接地を省略できるか?」→ 答えは4m以下(非常に重要な数字です)。

この「4m」という数字は、金属管工事(4m以下)や合成樹脂管工事(省略不可の場合が多い)と比較して問われることが多いため、セットで覚えておきましょう。

4. 実務でのイメージ

リフォーム工事などで、コンクリート打ちっぱなしの壁に後付けでコンセントやスイッチを増設する場合、壁の中に電線を通せないため、金属製の細いレールのようなものを壁に這わせることがあります。それが「金属線ぴ(メタルモール)」です。見た目がスッキリしており、保護性能も高いため、店舗やオフィスなどで多用されます。

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう