令和7年度 下期 第二種 学科試験 問40 解説
⑩で示す部分の接地工事の種類及びその接地抵抗の許容される最大値 [Ω] の組合せとして、正しいものは。
- イ. C 種接地工事 10 Ω
- ロ. C 種接地工事 50 Ω
- ハ. D 種接地工事 100 Ω
- ニ. D 種接地工事 500 Ω ✓ 正答
解説
この問題は、電気設備技術基準における「接地工事の種類」と「抵抗値の緩和条件」を正しく理解しているかを問うものです。
flowchart TD
A[機器電圧区分を確認] --> B{300V以下か}
B -- はい --> C[D種接地]
B -- いいえ --> D[C種接地]
C --> E{漏電遮断器あり?}
E -- はい --> F[500Ω以下まで緩和]
E -- いいえ --> G[100Ω以下]
D --> H[10Ω以下]解き方:判定のステップ
- 電圧の確認: 回路の対地電圧が150Vを超えているか確認します(通常、配線図の指定箇所で判断します)。
- 接地工事の種類の決定: 低圧用機器の接地は、原則としてD種接地工事です(300V以下の機器など)。
- 漏電遮断器の有無を確認: 漏電遮断器(感度電流0.5秒以内に動作するもの)が設置されている場合、接地抵抗値の緩和(500Ωまで許容)が適用できるかを判断します。
今回の問題では、D種接地工事が要求される場所であり、かつ漏電遮断器が設置されているため、基準値の100Ωではなく、緩和条件である500Ωが正解となります。
接地工事の基本知識:C種とD種の違い
第二種電気工事士の試験では、主に以下の2つが頻出です。
- C種接地工事: 300Vを超える低圧機器に適用されます。接地抵抗値は10Ω以下です。
- D種接地工事: 300V以下の低圧機器に適用されます。原則は100Ω以下ですが、今回のポイントとなる**「漏電遮断器がある場合は500Ω以下」**という緩和規定が非常に重要です。
なぜ「500Ω」まで許されるのか?
電気設備の技術基準では、万が一漏電が発生した際に「感電事故を防ぐこと」が最優先されます。
漏電遮断器は、地絡(漏電)を検知すると0.1秒や0.5秒といった短時間で回路を遮断する装置です。もし漏電遮断器が設置されていれば、地絡が発生してもすぐに電気が止まるため、接地抵抗が高め(500Ω)であっても、人体に危険が及ぶ前に遮断できます。この「素早い遮断性能」があることを前提に、接地抵抗値を緩めてもよいというルールになっています。
試験での狙われ方
この分野は以下のパターンで出題されます。
- 図面読み取り型: 図記号(「D」や「C」の文字)や図中の漏電遮断器の有無を確認させる。
- 文章問題: 「300V以下の低圧機器で、漏電遮断器を設置した場合のD種接地工事の抵抗値はいくつか」といった知識直接確認型。
特に、**「漏電遮断器を省略できるか・できないか」**という条件とセットで覚えましょう。接地抵抗を500Ωに緩和できるのは、あくまで「漏電遮断器が動作する場合」という条件付きであることを忘れないようにしてください。
覚えておくべき数値の比較表
| 接地工事の種類 | 適用電圧 | 原則の抵抗値 | 緩和条件(漏電遮断器あり) |
|---|---|---|---|
| C種 | 300V超 | 10Ω以下 | - |
| D種 | 300V以下 | 100Ω以下 | 500Ω以下 |
※この表は暗記の必須項目です。特にD種の「100Ω」と「500Ω」の使い分けは、計算問題とセットで得点源にしてください。