令和7年度 上期 学科試験 問11 解説
金属管工事に使用される「ねじなしボックスコネクタ」に関する記述として,誤っているものは。
- イ. ボンド線を接続するための接地用の端子がある。
- ロ. ねじなし電線管と金属製アウトレットボックスを接続するのに用いる。
- ハ. ねじなし電線管との接続は止めネジを回して,ネジの頭部をねじ切らないように締め付ける。 ✓ 正答
- ニ. 絶縁ブッシングを取り付けて使用する。
解説
ねじなし電線管の工事において、止めネジをネジの頭がねじ切れるまで締め付けるという基本ルールを知っているかどうかが正誤の判断基準です。施工の確実性を担保するための特殊な仕様を理解していれば、すぐに正解を導き出せます。
ねじなしボックスコネクタは、ねじ切り加工をしないねじなし電線管(E管)を、金属製のアウトレットボックスに接続するための部材です。このコネクタには管を固定するための止めネジが付いていますが、このネジには首の部分に細い溝があり、一定以上の力が加わると頭部が折れるようになっています。
ネジの頭がねじ切れた状態は、十分なトルクで締め付けられ、管が物理的に強固に固定されたことの証明になります。同時に、管とコネクタの間の電気的な接触も確実になり、接地(アース)としての性能も確保されます。もしネジの頭を残したままにすると、締め付け不足による脱落や接触不良の原因となるため、施工不良とみなされます。選択肢ハの「ねじ切らないように」という記述は、この正しい施工手順と正反対であるため誤りです。
その他の選択肢に含まれる知識も、金属管工事の基本として重要です。 イにある接地用の端子は、金属管とボックスの間の電気的な導通を確実にするためにボンド線を接続する場所です。 ロはねじなしボックスコネクタの本来の用途そのものです。 ニの絶縁ブッシングは、ボックス内へ電線を引き込む際に、管の端にある鋭利なエッジで電線の絶縁被覆を傷つけないよう、必ず管の末端に取り付ける保護部材です。
このネジをねじ切るという知識は、筆記試験だけでなく技能試験(実技)でも極めて重要です。技能試験の課題でねじなし電線管が出題された際、ネジをねじ切り忘れると重大な欠陥となり、即不合格につながります。また、写真を見て器具の名称を答える問題や、施工方法の適切さを問う問題でも頻出のポイントです。金属管工事には「ねじなし(E管)」と「薄鋼(C管)」の2種類がありますが、止めネジをねじ切るのはねじなし電線管独自の工法である点に注目して覚えましょう。