令和7年度 上期 学科試験 問12 解説
許容電流から判断して,公称断面積1.25mm²のゴムコード(絶縁物が天然ゴムの混合物)を使用できる最も消費電力の大きな電熱器具は。ただし,電熱器具の定格電圧は100Vで,周囲温度は30℃以下とする。
- イ. 600Wの電気炊飯器
- ロ. 1000Wのオープントースター ✓ 正答
- ハ. 1500Wの電気湯沸器
- ニ. 2000Wの電気乾燥器
解説
この問題は、まず使用するコードの公称断面積から「許容電流」を導き出し、その電流値を超えない最大の電力を計算で求めるという手順で解きます。1.25 のゴムコードの許容電流は 12A です。定格電圧 100V において、電流が 12A 以下となる選択肢のうち、最も大きな電力のものを選びます。
flowchart TD A[コード:1.25mm²] --> B[許容電流 12A] C[定格電圧 100V] --> D[I=P/V で各選択肢を換算] D --> E[600W→6A] D --> F[1000W→10A] D --> G[1500W→15A] D --> H[2000W→20A] B --> I[12A以下のみ可] E --> I F --> I I --> J[最大は1000W]
知識の解説:コードの公称断面積と許容電流
電気工事士試験において、移動して使う電気器具(電熱器具など)に接続する「コード」の許容電流は非常に重要な暗記項目です。ビニルコードやゴムコードなどの柔軟なコード類は、通常の配線(VVFケーブルなど)とは異なる許容電流が設定されています。
以下の断面積と許容電流の組み合わせを確実に覚えておきましょう。
・0.75 : 7A ・1.25 : 12A ・2.0 : 17A
今回の問題では「1.25 」が指定されているため、許容電流は 12A であることがわかります。
消費電力と電流の計算
次に、各選択肢の電熱器具を 100V で使用したときに流れる電流 [A] を計算します。消費電力を [W]、電圧を [V] とすると、オームの法則および電力の公式から以下の式が成り立ちます。
これに各選択肢の値を当てはめると、以下のようになります。
イ. 600W の場合: A ロ. 1000W の場合: A ハ. 1500W の場合: A ニ. 2000W の場合: A
コードの許容電流は 12A です。15A や 20A が流れる「ハ」や「ニ」の器具を使用すると、コードが過熱して火災の原因となるため、使用できません。12A 以下である「イ」と「ロ」のうち、最も消費電力が大きいものは「ロ」の 1000W となります。
なお、許容電流 12A を電力に換算すると W となるため、1200W 以下の器具であれば安全に使用できる、と判断することも可能です。
この知識が使われる場面と問題パターン
この「コードの断面積と許容電流」の関係は、第二種電気工事士の筆記試験において、以下のようなパターンで繰り返し出題されます。
器具の電力から、適切なコードの太さを選ばせるパターン 例えば「1500W の電気湯沸器に使用できる最小のコードの太さは?」という問いに対し、15A 以上の許容電流を持つ 2.0 (17A)を選ぶといったケースです。
周囲温度による補正が必要なパターン(応用) 通常、周囲温度が 30℃ を超える場合は電流減少係数を掛ける必要がありますが、このコードの許容電流の問題においては「周囲温度 30℃以下」という条件で出題されることがほとんどです。
コードの種類による違い ビニルコードやゴムコードといった材質名が出てきますが、試験対策上、基本的には 0.75 / 1.25 / 2.0 の 3 つの数値(7A / 12A / 17A)をセットで覚えておけば、ほとんどの問題に対応できます。
まずは「0.75 は 7A」という基準を覚え、そこから順に 12A、17A と数値が上がっていくリズムで記憶するのが合格への近道です。