平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問77 解説 FTTHの定義
収容局から家庭までの加入者線が光ファイバケーブルであるものはどれか。
- ア ADSL
- イ FTTH ✓ 正答
- ウ HDSL
- エ ISDN
解説
選択肢から「光ファイバ」というキーワードを見つける
この問題は、用語の英語名称(略語)が何を示しているかを理解していれば即答できます。FTTHの「F」はFiber(光ファイバ)を指しています。名称の頭文字から「光ファイバが家(Home)まで届く」という構造を連想するのが最短の解き方です。
略語に隠された通信構造のヒント
各選択肢の略語を分解すると、通信経路のどこまで「何」が届いているかが明確になります。
・FTTH(Fiber To The Home): 収容局から家庭(Home)まで光ファイバ(Fiber)を通す方式。 ・ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line): 収容局から家庭まで既存の「電話用銅線(メタル線)」を使用する方式。 ・HDSL(High bit rate Digital Subscriber Line): ADSLと同様に電話線を使用し、より高速な通信を行う方式。 ・ISDN(Integrated Services Digital Network): 音声やデータをデジタル化して伝送する「電話用銅線」を利用したサービス。
このように、ADSLやISDNは過去の資産である電話回線網(メタル回線)を活用する技術ですが、FTTHは光専用のインフラを家庭の壁まで引き込むという根本的な違いがあります。
消去法と論理的な判断
試験会場で迷ったときは、名称の構成要素に注目してください。
- まず、F(Fiber)が含まれるのはFTTHだけであることに気づきます。
- 他の選択肢(ADSL, HDSL, ISDN)に含まれる「DSL」や「ISDN」は、古くから存在する電話線を使った通信規格の代表格であるという知識を呼び起こします。
- したがって、「光ファイバ」というキーワードに対して、物理的な伝送媒体が明らかに異なるグループを外していくことで、消去法でも正解のイへたどり着けます。
実社会におけるネットワーク知識の重要性
この問題は、ITパスポートにおいて「ハードウェア」や「ネットワーク技術」の基礎を問う定番の項目です。現在、家庭用インターネット接続の主流は光回線(FTTH)ですが、なぜかつてADSLが流行し、現在は光に置き換わったのかという背景を知ることは、通信速度や帯域幅を理解する上で不可欠です。
実際のビジネス現場では、オフィスのネットワーク環境を構築したり、テレワークの導入に伴い自宅の回線速度を確認したりする場面でこの知識が役立ちます。また、光回線と他の通信手段(モバイルルータやケーブルテレビ回線など)を比較検討する際、その物理的な構造が安定性や速度にどう直結するのかを判断する基礎教養となります。