ITパスポート試験 / 平成21年度 春期 ITパスポート試験 / 問19
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平成21年度 春期 ITパスポート試験 問19 解説 コアコンピタンス経営

コアコンピタンス経営を説明したものはどれか。

  1. ア 競合企業に対して優位に立つために,既に事業を確立している他社の経営資源を獲得する。
  2. イ 事業の組合せの最適化を図り,それぞれの事業を単独で運営する場合よりも大きな効果が得られるようにする。
  3. ウ 他社にまねのできない独自のノウハウや技術などに経営資源を集中し,競争優位を確立する。 ✓ 正答
  4. エ 他社のベストプラктиス(優れた事例)を参考にして,現状の業務プロセスを抜本的に改善・改革する。

解説

キーワードで判断する正解の導き方

この問題を解くためのキーワードは「コア(核心)」と「コンピタンス(能力)」です。選択肢の中で、企業にとっての核心的な強みや、他社にはない独自性を指しているものを選びます。具体的には、「他社にまねのできない」「独自のノウハウ」という表現が含まれている選択肢が正解となります。

コアコンピタンスという考え方

コアコンピタンス(Core Competence)とは、直訳すると「中核となる能力」という意味です。単にその企業が持っている技術や製品のことではありません。以下の3つの条件をすべて満たすものを指します。

  1. 顧客に特定の価値を提供できること
  2. 競合他社が模倣することが非常に困難であること
  3. 複数の製品や市場に応用できること

例えば、ホンダのエンジン技術や、ソニーのデジタル信号処理技術などがよく挙げられます。これらは単一の製品のためではなく、多岐にわたる事業の基盤として「会社を強くする源泉」となっています。コアコンピタンス経営とは、これらを見極め、そこに人・物・金といった限られた経営資源を集中投下することで、他社が追いつけない競争優位性を築こうとする戦略です。

選択肢を整理して間違いを消去する

試験で誤答を避けるためには、他の選択肢が何を指しているのかをセットで覚えるのが効果的です。

ア:既に事業を確立している他社を買収したり、経営資源を獲得したりするのはM&A(企業の合併・買収)に関する説明です。 イ:事業の組み合わせを最適化して相乗効果(シナジー)を狙うのは、事業ポートフォリオ管理に関する説明です。 エ:他社の優れた事例を基準にして、業務プロセスを根本から作り直すのはBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)の説明です。

ITパスポート試験では、経営戦略に関する用語が頻出します。これらは似たようなアルファベットの略語や用語が多いため、それぞれの定義を一言で言えるようにしておくことが重要です。

なぜこの知識が重要なのか

現代のビジネスにおいて、すべての分野でトップを目指すことは困難です。限られた資源を「どこに集中させるか」という意思決定は、経営の最も重要な仕事です。

この知識は、試験対策としてだけでなく、将来的にIT企画や業務改善の仕事に携わる際にも役立ちます。例えば、自社システムを開発する際に「自分たちが外注せず、あえて内製化してノウハウを蓄積すべき領域(コア)」と「他社製品を買ってきて済ませる領域(ノンコア)」を切り分ける判断力は、コアコンピタンスの考え方がベースになっています。戦略的なIT活用を行うためには、何が自社の競争力の源泉なのかを正しく理解しておくことが欠かせません。

参考リンク

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