平成21年度 春期 ITパスポート試験 問21 解説 クレジットカードの仕組み
図は,クレジットカードを利用した取引を表す。⑤に該当する行為はどれか。ここで,①~⑥は取引の順序を表している。
- ア 売上代金の請求(売上票又は売上データの送付)
- イ クレジットカードの提示及び売上票へのサイン
- ウ 利用代金の支払
- エ 利用代金の請求(利用代金明細書の送付) ✓ 正答
解説
この問題は、クレジットカード取引における「登場人物(利用者、加盟店、カード会社)」の役割と、「お金と情報の流れ」を整理することで解くことができます。図の矢印が「誰から誰に向かっているか」に着目し、その行為の主体と目的を考えます。
クレジットカード取引の登場人物と役割
クレジットカードの仕組みは、3者間の契約関係で成り立っています。
- 利用者:商品やサービスを購入する個人。
- 加盟店:商品を販売したりサービスを提供したりする店。
- クレジットカード会社:利用者にカードを発行し、代金を立て替える会社。
今回の問題の⑤は、矢印が「クレジットカード会社」から「利用者」に向かっています。この関係性において、カード会社が利用者に何を行うべきかを考えれば、答えは自ずと導き出されます。
取引の全体像を追う
全体の流れを順を追って確認すると、この問題の構造がよくわかります。
まず、利用者と加盟店の間で売買が成立します(①②)。その後、加盟店からカード会社へ、売上情報が送られます(③④)。すると、カード会社は利用者に対して「今月はこれだけ使いました」という通知を送る必要があります。これが⑤の「利用代金の請求(利用代金明細書の送付)」です。最後に、利用者がカード会社へ代金を支払うことで(⑥)、この一連の経済活動が完結します。
もし⑤が「支払」であれば、矢印は利用者からカード会社へ向かうはずです。このように、誰から誰へのアクションであるかを意識するだけで、選択肢の絞り込みが非常に容易になります。
この知識が役立つ場面
ITパスポート試験では、技術的な知識だけでなく、身近なIT利活用に関する仕組みが頻出します。キャッシュレス決済の仕組みは現代社会の基盤であり、エンジニアが決済システムに関わる際や、ECサイトの設計を行う際に必須の知識となります。
単なる暗記ではなく、「なぜカード会社は明細書を送るのか」「なぜ加盟店はカード会社と契約するのか」といったビジネスモデルの観点を持つことで、試験本番で初見の問題が出ても、業務フロー図を推測して正解を導き出す力が身につきます。