平成21年度 春期 ITパスポート試験 問39 解説 可用性の定義
IT サービスにおいて, 合意したサービス時間中に実際にサービスをどれくらい利用 できるかを表す用語はどれか。
- ア 応答性
- イ 可用性 ✓ 正答
- ウ 完全性
- エ 機密性
解説
この問題は「利用できる状態であること」というキーワードを見つけられれば、迷わず「可用性」を選択できます。問題文にある「実際にサービスをどれくらい利用できるか」という表現は、稼働率や可用性の定義そのものを指しているからです。
可用性とは何か
可用性(Availability)とは、情報システムが故障や障害を起こさず、必要な時にいつでも利用できる状態を維持する性質のことです。ITパスポート試験において、可用性は情報セキュリティの3要素(CIA)の一つとして非常に重要です。
情報セキュリティの3要素は以下の通りです。
- 機密性(Confidentiality):許可された人だけがアクセスできること
- 完全性(Integrity):情報が正確で改ざんされていないこと
- 可用性(Availability):いつでも必要な時に利用できること
今回の問題は、この中の可用性に焦点を当てています。
なぜ他の選択肢ではいけないのか
選択肢に含まれる用語は、システムやサービスの質を測る別の指標です。
- 応答性:システムにリクエストを送った際、どれくらいの時間で反応が返ってくるかという速さを指します。
- 完全性:データが正確であり、途中で書き換えられたり壊れたりしていないことを保証する性質です。
- 機密性:漏えいしないように守られている状態を指します。
もし「システムが止まらずに動いているか」を問われたら可用性、「回答がどれだけ早いか」を問われたら応答性というように、評価したい対象が何であるかで見極める必要があります。
実務での活用と試験における重要性
可用性は、クラウドサービスやWebシステムの「サービスレベル合意書(SLA)」という契約において、最も頻繁に議論される指標です。例えば「稼働率99.9%」といった目標を立てる際、どの程度の期間停止が許容されるのかを計算する根拠となります。
試験対策としては、単に用語を暗記するだけでなく「止まっていない状態=可用性」というイメージを持つことが大切です。また、可用性を高めるための具体策として「冗長化(予備の機器を用意しておくこと)」という用語も併せて覚えておくと、応用問題にも対応しやすくなります。この問題は、ITサービスを安定的に運用するというIT部門の最も基本的な責務を理解しているかを問う良問です。