ITパスポート試験 / 平成22年度 秋期 ITパスポート試験 / 問26
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平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問26 解説 製品の総原価の計算

A 社は製品 B の製造及び販売を行っている。このとき,製品 B の総原価を計算する 方法のうち,適切なものはどれか。ここで,総原価は製品 B の販売までに要したすべ ての原価を指す。

  1. ア 製品 B の売上高-製品 B の営業費
  2. イ 製品 B の売上高-製品 B の製造原価
  3. ウ 製品 B の製造原価+製品 B の営業費 ✓ 正答
  4. エ 製品 B の製造原価+製品 B の営業利益

解説

総原価を求めるには、製品を作るまでにかかったコストである「製造原価」と、作った製品を売って管理するためにかかったコストである「営業費(販売費及び一般管理費)」を合算します。したがって、製造原価+営業費という式が正解となります。

原価計算の全体像

企業が製品を販売する際、単に「材料を買ってきて組み立てる費用」だけを負担しているわけではありません。企業活動には主に以下の2つのコストがかかっています。

  1. 製造原価:製品そのものを製造するために直接的・間接的に発生した費用。材料費、労務費、製造経費などが含まれます。
  2. 営業費:製品が完成した後に、それを顧客へ販売する活動(広告宣伝費や配送費)や、企業全体を運営する活動(人件費や地代家賃など)にかかる費用です。「販売費及び一般管理費」とも呼ばれます。

この2つを合計することで、その製品を顧客の手元に届けるまでに企業が費やした「合計のコスト」が算出されます。これが総原価の定義です。

なぜ他の選択肢は誤りなのか

各選択肢を原価の定義に照らし合わせると、論理的な矛盾が見えてきます。

アおよびイ:これらは売上高から特定の費用を差し引く計算式です。売上高から原価を引けば「利益」が算出されます。つまり、これらの式は「総原価を求める式」ではなく、「利益を求める式」の一部に該当するため不適切です。

エ:製造原価に営業利益を足すと、「売上高」に近づく概念にはなりますが、総原価にはなりません。総原価に利益を加えたものが売上高であり、利益そのものをコストに加えるのは算術として誤りです。

実務における原価計算の重要性

ITパスポート試験でこの知識を問う背景には、システムエンジニアやITコンサルタントとして顧客の業務フローを理解する必要があるという意図があります。

たとえば、製造業向けのシステム開発やDX支援を行う際、正確な原価管理システムを構築するには「どの費用を製造原価に算入し、どの費用を販売管理費として計上するか」という厳密なルールが必要です。経営判断を行う際、営業費を含めた総原価を正しく把握できていなければ、価格設定を誤り、売れば売るほど赤字になるというリスクを回避できません。原価の構造を理解することは、企業の利益体質を支える情報システムの設計において必須の基礎知識となります。

参考リンク

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