ITパスポート試験 / 平成22年度 秋期 ITパスポート試験 / 問38
certification-simodake-work

平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問38 解説 ソフトウェア品質特性

ソフトウェアの品質評価の基準である品質特性には,機能性,信頼性,使用性,効率性などがある。機能性に関するテストとして,適切なものはどれか。

  1. ア 応答時間や処理時間など求められる性能が備わっていることを検証する。
  2. イ 使用目的や要件に従って正しく動作することを検証する。 ✓ 正答
  3. ウ 必要なときに使用でき,故障時には速やかに回復できることを検証する。
  4. エ 利用者にとって理解,習得,操作しやすいことを検証する。

解説

ソフトウェア品質特性の判別ポイント

この問題は、ソフトウェアの品質モデルである「ISO/IEC 9126(JIS X 0129)」の定義に基づいた品質特性を理解しているかが問われています。

選択肢から正解を導くための鍵は、各用語のキーワードを一致させることです。機能性とは「ユーザーがやりたいことができるか(機能の過不足がないか)」という観点であり、要件通りに動作することが求められます。これ以外の選択肢はすべて他の品質特性を指しているため、消去法で選択肢イが残ります。

品質特性の定義を整理する

ソフトウェアの品質は、大きく分けていくつかの特性に分類されます。試験対策として、以下の対応関係を言葉のイメージと共に覚えておくと迷いがなくなります。

  • 機能性(Functionality):何ができるか。要件に従った機能があるか。
  • 信頼性(Reliability):どれだけ安定しているか。故障しないか、復旧できるか。
  • 使用性(Usability):どれだけ使いやすいか。操作感や習得のしやすさ。
  • 効率性(Efficiency):どれだけリソースを無駄にしないか。応答速度やリソース消費量。

今回の問題文にある選択肢をこの分類に当てはめると以下のようになります。

ア:効率性(応答時間や処理効率に関連するため) イ:機能性(何をするかという目的遂行に関連するため) ウ:信頼性(故障の少なさや回復能力に関連するため) エ:使用性(操作者の習得しやすさや使い勝手に関連するため)

選択肢を分析する思考プロセス

テスト問題において、「機能性」という言葉が出た瞬間に「中身が仕様通りか?」という問いに変換します。

もし「速いか?」という問いであれば「効率性」を、「使いやすいか?」という問いであれば「使用性」を、「壊れないか?」という問いであれば「信頼性」を探します。このように、問題文の文脈を特性ごとのキーワードと照らし合わせるのが、この類題を解く際の鉄則です。

実務現場における品質特性の役割

この知識は、システム開発の設計やテスト計画を策定する際に非常に重要です。実際の開発現場では、顧客との要件定義の段階で「何を機能性として盛り込み、何を効率性として性能目標に置くか」を合意します。

例えば、どれほど高機能(機能性)で使いやすい(使用性)システムであっても、ボタンを押してから反応するまでに1分かかるシステムであれば、効率性の面で「システムとして成立していない」と評価されます。開発者は、これら複数の品質特性がトレードオフ(一方を立てれば一方が立たず)の関係にあることを理解し、プロジェクトの目的に応じて優先順位をコントロールしなければなりません。試験の問題は、こうした品質のバランスを意識した開発プロセスを理解しているかを確認するものと言えます。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう