平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問70 解説 USB 2.0 の特徴
USB は, PC にハードディスク, プリンタなどの様々な周辺機器を接続できるインタフェースである。USB 2.0 に関する記述のうち, 適切なものはどれか。
- ア PC, USB ハブ及び周辺機器側のコネクタ形状は 1 種類に統一されている。
- イ PC と周辺機器の間のデータ転送速度は, 幾つかのモードから PC 利用者自らが設定できる。
- ウ 電力消費が少ない周辺機器は, 電源に接続することなしに USB 接続するだけで電力供給を得ることができる。 ✓ 正答
- エ パラレルインタフェースであるので, 複数の周辺機器を接続しても, 周辺機器ごとのデータ転送速度は遅くならない。
解説
USBの仕様における特徴を問う問題です。USBの重要な機能である「バスパワー」という言葉と、規格の基本特性を照らし合わせることで正解を導き出せます。
電源供給とUSBの仕組み
USB(Universal Serial Bus)の大きな特徴のひとつに、ケーブルを通じて周辺機器へ電力を供給できる機能があります。これをバスパワーと呼びます。マウスやキーボード、USBメモリといった消費電力の小さい機器であれば、PC本体からUSBケーブルを通じて電力をもらうことで、別途コンセントから電源をとる必要がありません。これが選択肢ウの正当性となります。
各選択肢の誤りのポイントを整理する
選択肢アについては、USBのコネクタ形状が統一されているわけではないという点に注意が必要です。PC側に挿すType-Aのほか、古い機器に使われていたType-B、小型機器用のmicroUSB、現在主流となっているType-Cなど、用途や時代によって複数の形状が存在します。
選択肢イについては、データ転送速度はUSBの規格(2.0や3.0など)によってあらかじめ決まっており、ユーザーが設定を変更するものではありません。規格の上位互換性はありますが、PCと機器の双方が対応している規格の範囲内で、自動的に適切な速度で通信が行われます。
選択肢エについては、USBはシリアルインタフェース(データを1ビットずつ順番に送る方式)です。複数の機器をハブでつなぐことも可能ですが、同じバスを共有するため、接続する機器が増えれば通信帯域を奪い合い、実質的な転送速度は低下する傾向にあります。パラレルインタフェース(一度に複数ビットを送る方式)であるという説明自体が誤りです。
USBの知識が現場で役立つ場面
ITパスポート試験でこの知識が問われるのは、USBが現代のPC周辺機器接続のデファクトスタンダード(事実上の標準)だからです。仕事で新しい機器を導入する際、消費電力の大きなハードディスクなどをUSBハブに接続する場合、「バスパワーだけでは電力不足になるかもしれない」と判断し、ACアダプタ付きのセルフパワー対応ハブを選定するなどの判断力が求められます。単に試験の知識として覚えるだけでなく、機器構成の安定性を確保するための実務スキルとして理解しておくことが重要です。