ITパスポート試験 / 平成22年度 春期 ITパスポート試験 / 問26
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平成22年度 春期 ITパスポート試験 問26 解説 電子商取引の成立時点

設問図

インターネット上での通信販売が図の手順で行われるとき,特段の取決めがない場合,取引が成立する時点はどれか。

  1. ア 注文メール送信
  2. イ 受注処理
  3. ウ 受注承諾メール受信 ✓ 正答
  4. エ 代金支払

解説

この問題は、法律上の「契約の成立」がどのタイミングでなされるかを問うものです。特段の取り決めがない限り、インターネット通販のような電子商取引においては、販売者が承諾の意思を相手方に伝えた(到達させた)時点で契約が成立します。したがって、図にある「受注承諾メール受信」が正解となります。

電子消費者契約と契約成立のルール

民法では、契約は「申し込み」とそれに対する「承諾」という2つの意思表示が合致したときに成立するとされています。しかし、インターネットなどの非対面取引では、どちらが承諾の通知を受け取ったかを明確にする必要があります。

ここで重要になるのが「電子消費者契約法」です。この法律では、消費者への誤操作防止や契約成立時期の明確化を目的として、特段の取り決めがない限り、事業者が注文者に対して「承諾の通知」を到達させた時点で契約が成立すると定めています。図のようにメールのやり取りで進む場合、販売者が送信した承諾メールを注文者が受信した時点が、法的な境界線となります。

なぜ他の選択肢ではいけないのか

注文メールの送信はあくまで「申し込み」であり、相手方の承諾がまだありません。また、代金の支払いは契約が成立した後の「履行(約束の実行)」の一環です。もし「注文メールを送信した瞬間に契約が成立する」としてしまうと、販売者が在庫切れであったり、価格設定を間違えていたりした場合に重大なトラブルになります。そのため、販売者が「注文を受け付けました」という意思表示を行うプロセスが必要不可欠なのです。

実社会における契約の意識

このルールを理解しておくと、ネットショップを利用する際の「注文確定ボタンを押した時点で契約成立なのか、メールが届いた時点で成立なのか」といった規約への意識が変わります。

多くのネットショップでは、利用規約の中で「本サイトが注文確認メールを送信した時点で契約が成立するものとする」といった特約を設けています。試験問題では「特段の取り決めがない場合」という条件が付くため法律の原則論が問われますが、実生活ではショップごとに規約を確認することが重要です。この知識は、消費生活におけるトラブルを未然に防ぐための基本的なリテラシーとして、エンジニアやITを活用するビジネスパーソンにとっても必須の教養といえます。

参考リンク

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