ITパスポート試験 / 平成22年度 春期 ITパスポート試験 / 問38
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平成22年度 春期 ITパスポート試験 問38 解説 内部統制の定義

ある企業では,業務を遂行する上で違法行為や不正,ミスやエラーなどを防止し, 組織が健全かつ有効・効率的に運営されるように基準や業務手続を定め,管理・監視 を行うことにした。これを表すものとして最も適切なものはどれか。

  1. ア 情報モラル
  2. イ 内部設計
  3. ウ 内部統制 ✓ 正答
  4. エ プライバシ

解説

設問に登場する「業務の違法行為や不正の防止」「業務を効率化するための基準作り」「管理や監視の仕組み」というキーワードは、すべて組織の健全性を保つためのルール作りを指しています。これらを統合した概念が内部統制であり、選択肢の中でこの定義に合致するのは内部統制だけです。

内部統制が目指す4つの目的

内部統制(Internal Control)は、組織が「やりたいこと(目的)」を正しく達成するために、業務の中に組み込むべき「仕組み」のことです。金融庁のガイドラインなどでは、主に以下の4つの目的を達成するために必要であると定義されています。

  1. 業務の有効性及び効率性:無駄を省き、生産性を高めること。
  2. 財務報告の信頼性:決算書などが正しく作られ、改ざんがないこと。
  3. 事業活動に関わる法令等の遵守(コンプライアンス):法律や社内規定を守ること。
  4. 資産の保全:会社の現金や備品、情報などが盗難や不正利用から守られていること。

これらは、特定の部署だけが頑張ればよいものではなく、経営者から現場の社員まで、組織全体で取り組む必要があります。

正解を導くための思考プロセス

この問題は、単語の意味を正しく対応させられるかを問うています。他の選択肢と比較することで、より明確に内部統制という言葉の輪郭を捉えることができます。

・情報モラル:情報社会で人間が守るべき倫理観や考え方のことであり、個人の意識に近いものです。組織の管理・監視体制というシステムの話ではありません。 ・内部設計:システム開発において、ユーザーの要望をシステムとしてどう実装するかを決める工程のことです。業務管理の仕組みとは対象が異なります。 ・プライバシ:個人に関する情報の保護を指します。内部統制の目的の一部として扱われることはありますが、業務プロセス全体の管理・監視を指す広範な概念ではありません。

このように、業務全体の「ルール」や「監視の仕組み」という視点を持つことで、内部統制という言葉を迷わず選べるようになります。

組織を動かす仕組みとしての重要性

ITパスポート試験でこの知識が問われるのは、IT活用には常に不正やエラーのリスクが伴うからです。例えば、システムへのアクセス権限を適切に設定することも、内部統制の一環です。

実際のビジネス現場では、経理業務での「ダブルチェック体制」や「パスワードの定期変更」、あるいは「社内規定の周知徹底」などが具体的な内部統制の運用です。IT技術を使ってこれを自動化する(ログを取る、権限を制限する)ことは、現代のビジネスにおいて非常に重要です。この問題を通して、組織の管理体制という抽象的な概念を、日々の業務ルールに落とし込んで理解しておくことが合格への鍵となります。

参考リンク

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