ITパスポート試験 / 平成22年度 春期 ITパスポート試験 / 問51
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平成22年度 春期 ITパスポート試験 問51 解説 ソフトウェア要件定義

問51 表計算ソフトのマクロ機能を活用し, 製品ごとの営業イベントの成果を分析するプ ログラムを作成しようとしている。このプログラムのソフトウェア要件定義の作業と して適切なものはどれか。

  1. ア 組み込むマクロの動作ロジックを検討し, コーディングする。
  2. イ 組み込んだマクロが正しく動作するか, テスト用のデータで試してみる。
  3. ウ 集計するデータ項目としてどのようなものが必要であるかを洗い出す。 ✓ 正答
  4. エ 分析対象年度の製品ごとの各月の売上データを表計算ソフトに入力する。

解説

ソフトウェア要件定義は作る前の「何が必要か」を決める工程

この問題は、ソフトウェア開発の工程(システム開発ライフサイクル)における「要件定義」の役割を正しく理解しているかを問うています。「要件定義」とは、開発の初期段階で「システムで何を実現したいか」「そのためにどんなデータや機能が必要か」を具体的に決定する作業です。

選択肢の中で、実装やテストに入る前の「目的の定義」に該当するのはウだけです。

開発工程における要件定義の位置づけ

ソフトウェア開発は一般的に、上流工程から下流工程へと進んでいきます。今回の選択肢はそれぞれの工程に対応しています。

ア:コーディング(実装工程) プログラムの具体的な処理内容(ロジック)を書き込み、実際に動く形にする段階です。要件が固まった後に行います。

イ:テスト(テスト工程) 作成したプログラムが仕様通りに動くかを確認する段階です。実装が完了した後に実施します。

ウ:要件定義(要件定義工程) ユーザーが何を実現したいのかをヒアリングし、必要なデータ項目やシステムの仕様を決定する段階です。すべての作業の出発点です。

エ:データ入力(運用・準備工程) システムが完成した後、または稼働準備段階で実データを入力する作業です。

なぜ要件定義が重要なのか

システム開発で最も失敗が多い原因は、この要件定義の不足にあります。もし、どのようなデータが必要か(ウ)を十分に議論せずにプログラミング(ア)を始めてしまうと、後から「必要な分析項目が足りない」という事態が発生し、最初から作り直しになるリスクがあります。

ITパスポート試験においてこの知識が重要なのは、システム開発が「いきなり作り始めるものではなく、計画と定義を積み重ねるもの」であるという概念を理解するためです。現場では、技術的なスキルだけでなく「お客様が真に求めているものは何か」を引き出し、それを仕様として言語化する能力がビジネスの成否を分けることになります。

教育的意図と試験対策

この問題は、開発工程の順序を問うだけでなく、各作業が「何を目的としているか」を区別できるかを試しています。「要件定義=仕様を決めること」「コーディング=作ること」「テスト=確認すること」という言葉の定義と、実際の作業内容を結びつけて覚えるのが効率的な対策です。

参考リンク

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