ITパスポート試験 / 平成24年度 秋期 ITパスポート試験 / 問19
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平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問19 解説 競争戦略

企業を、市場における競争上の地位によって、リーダ、チャレンジャ、フォロワ、 ニッチャに分類したとき、チャレンジャの戦略の特徴として、最も適切なものはど れか。

  1. ア 市場における自社の実力を見極め、リーダ企業に追従することによってシェア よりも安定的な利益確保を優先する。
  2. イ 消費者へ新しい商品や使い方を提案し、市場規模の拡大を図るとともに品ぞろ えを拡充しシェアを維持・拡大する。
  3. ウ 上位企業が狙わない特定市場を攻略する。限られた経営資源を集中し、その市 場における優位性を確保・維持する。
  4. エ リーダ企業がまだ強化していない地域や分野を攻略するなどの施策を採る。リ ーダ企業と対決することもあるが、下位企業のシェアを奪うこともある。 ✓ 正答

解説

市場シェアと戦略目標の組み合わせを特定する

この問題を解く鍵は、市場における各企業の立場(地位)と、その立場にある企業が何を目的に行動するかを一致させることです。チャレンジャは市場シェア2位以下の企業であり、トップであるリーダに挑戦して首位を奪うことを目的としています。そのため、リーダの弱点を突いたり、他の下位企業からシェアを奪ったりする攻めの姿勢が示されている選択肢を選びます。

コトラーが提唱した4つの競争地位別戦略

米国のマーケティング学者フィリップ・コトラーは、市場シェアの大きさに応じて企業を4つのタイプに分類しました。それぞれの役割と戦略目標は以下の通りです。

リーダ(Leader)

市場シェア1位の企業です。最大の利益を得るために、市場全体の規模を大きくしたり、全方位的な品ぞろえ(フルライン戦略)で競合の追撃をかわしたりします。

チャレンジャ(Challenger)

市場シェア2位以下の企業で、1位の座を狙う立場です。リーダ企業に対して差別化戦略を仕掛けたり、リーダが手薄な領域にリソースを投入したりして、シェア拡大を目指します。

フォロワ(Follower)

市場シェア2位以下の企業ですが、リーダに挑むリスクを避け、成功事例を模倣する立場です。開発費を抑え、効率的に利益を確保することを目指します。

ニッチャ(Nicher)

特定の狭い領域(ニッチ市場)で独自の地位を築く企業です。市場全体でのシェアは低くても、特定の分野では圧倒的な専門性を持ち、高い収益性を確保します。

選択肢の判別プロセス

問題文の選択肢を、上記の定義に当てはめて分析します。

ア:リーダ企業に追従し、シェアよりも安定的な利益確保を優先する。 これはフォロワの戦略です。あえて争いを避け、リーダの成功を真似ることでリスクとコストを最小化しています。

イ:市場規模の拡大を図るとともに品ぞろえを拡充しシェアを維持・拡大する。 これはリーダの戦略です。トップ企業として市場全体のパイを広げ、全方位(フルライン)の対応で隙をなくす動きです。

ウ:上位企業が狙わない特定市場を攻略し、優位性を確保・維持する。 これはニッチャの戦略です。大手との正面衝突を避け、独自の専門特化した領域で「小さな池の大きな魚」になることを目指しています。

エ:リーダ企業がまだ強化していない地域や分野を攻略し、リーダと対決したり下位企業のシェアを奪ったりする。 これがチャレンジャの戦略です。トップを追い越すために攻撃的な姿勢をとり、弱点を突く戦略が合致しています。

経営資源の集中と戦略的判断

この知識は、限られた経営資源(人・物・金・情報)をどこに投下すべきかを判断する際に活用されます。すべての企業がトップを目指すのが正解とは限りません。自社の実力や市場環境を冷静に分析し、あえて戦わないフォロワやニッチャという道を選ぶことも立派な戦略です。

試験対策としては、それぞれの地位が「どんな武器(経営資源)を持ち」「何をゴールにしているか」をセットで覚えることが重要です。チャレンジャであれば、資源は豊富にあるがリーダには及ばないため、正面衝突だけでなく、相手の守りが薄い部分を攻めるというニュアンスを理解しておくと、実務や応用問題でも対応しやすくなります。

参考リンク

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