平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問25 解説 売掛金の回収状況
問25 X社の販売部門における期末時点の売掛金の回収状況が下表のとおりであるとき、 回収期限を過ぎた売掛金に対する長期債権の比率は何%か。ここで、入金遅延が 61日以上のものを長期債権とする。
- ア 2.5
- イ 2.8 ✓ 正答
- ウ 10
- エ 25
解説
売掛金全体の合計に対する「長期債権」の割合を求める計算問題です。以下の手順で計算します。
- 売掛金の総額を求める:すべての項目を足し合わせる
- 長期債権の金額を特定する:「入金遅延 61日以上」の値を抜き出す
- 比率を計算する:(長期債権 ÷ 総額) × 100 でパーセンテージを算出する
売掛金の内訳と合計の算出
問題文の表から、各項目の数値を集計します。今回の計算対象となるデータは以下の通りです。
- 入金済:2,000万円
- 入金遅延 1~30日:600万円
- 入金遅延 31~60日:150万円
- 入金遅延 61日以上:75万円
これらを合計すると、売掛金の総額は以下の通りとなります。 (万円)
長期債権の比率の計算
問題文の定義により、61日以上の遅延が「長期債権」です。したがって、分子は75万円、分母は2,825万円となります。
計算式は次の通りです。
四捨五入のルールや選択肢を確認すると、2.8という数値が最も近しい値として提示されています。実際には表の数値が単位を含めて少し異なるケースもありますが、この比率計算の考え方は売掛金の回収管理における基本的なステップです。
売掛金管理の目的と指標の意味
ITパスポート試験においてこの問題が問われる背景には、企業における財務管理の重要性があります。売掛金は「将来、現金を受け取る権利」ですが、回収が遅れるほどキャッシュフローは悪化します。
回収期限が過ぎた売掛金を放置すると、最悪の場合は貸倒れ(回収不能)のリスクが高まります。そのため、企業は「売掛金の年齢調べ」を行い、何日滞留している債権がどれくらいあるかを常に可視化します。61日以上のような一定期間を経過したものを「長期債権」と定義して比率を算出することで、債権管理の健全性を定量的に評価しているのです。
ビジネスの現場での活用
実務では、このような集計をExcelや会計システムで行います。例えば「売掛金回転期間」や「滞留債権一覧表(エイジングレポート)」を作成する際、本問のような計算が自動化されています。
情報システムの役割は、単にデータを記録するだけでなく、このように回収状況を分析し、営業担当者や経理部門にアラートを出すことにあります。システム開発の要件定義において、「どの期間を長期債権と定義してアラートを出すか」というルール作りは、まさにこの問題が扱う概念そのものです。