平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問68 解説 アドウェア
アドウェアに関する記述として,適切なものはどれか。
- ア PCの画面上に広告を表示させる。 ✓ 正答
- イ ネットワークで接続されたコンピュータ間を,自己複製しながら移動する。
- ウ ネットワークを介して,他人のPCを自由に操ったり,パスワードなど重要な情報を盗んだりする。
- エ ワープロソフトや表計算ソフトのデータファイルに感染する。
解説
アドウェアという名称を分解し、英語の「Advertisement(広告)」と「Software(ソフトウェア)」の組み合わせであることを思い出せれば即座に正解できます。広告を表示するソフトウェアのことだと理解していれば、迷わず選択肢アを選べます。
ソフトウェアの名称から意味を見抜く
ITパスポート試験で出題されるマルウェアやソフトウェアの名称は、英語の単語を組み合わせたものが非常に多いです。アドウェア(Adware)もその一つで、「Ad」は「Advertisement(広告)」の略語です。
この問題のように、名称と機能が直結している場合は、直訳的な意味を考えるだけで正解にたどり着くことができます。一方で、選択肢のイ、ウ、エに挙げられている内容は、それぞれ以下の別の脅威を指しています。
・イ:ワーム(ネットワーク経由で自己複製しながら広がる) ・ウ:バックドアやトロイの木馬、あるいはボット(遠隔操作や情報窃取を行う) ・エ:マクロウイルス(アプリケーション内のマクロ機能を利用してデータファイルに感染する)
選択肢を整理する思考プロセス
試験本番では、正しいものを選ぶだけでなく、誤っている選択肢が何を指しているかを特定するプロセスが重要です。「この説明はどの用語の定義か?」を考えることで、一つの問題から複数の知識を定着させることができます。
- 問題文のキーワードに注目する。「アドウェア」という単語を見る。
- 語源を分析する。「Ad」=広告、と判断する。
- 選択肢を照合する。広告と直接関係があるのは選択肢アのみである。
- 念のため他の選択肢を確認する。他の選択肢はワームや遠隔操作、ウイルスなど、明確に別のサイバー攻撃を説明していることを確認して確信を持つ。
セキュリティリスクを判断する力
アドウェアは必ずしも悪意のあるウイルスとは限りません。中には、無料のソフトウェアを利用する対価として広告を表示することを明示している正規のプログラムも存在します。しかし、中には意図せずインストールされ、ユーザーの行動履歴を追跡したり、ブラウザの挙動を勝手に変更したりするものもあり、実務や日常生活では「望ましくないプログラム(PUP:Potentially Unwanted Program)」として扱われることもあります。
この問題の意図は、単なる用語の暗記を問うだけでなく、PC上で起きている事象が「何によるものなのか(単なる広告表示ソフトなのか、悪意あるウイルスなのか)」を正しく切り分けるリテラシーを求めている点にあります。企業のシステム管理者やセキュリティ担当者が、不審な挙動を見つけた際に「これはアドウェアの挙動か、それともより深刻な攻撃の予兆か」を判断する際の基礎知識となります。