平成25年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問25 解説 不正競争防止法
他社に損害を与える目的で,他社のサービス名と類似したドメイン名を取得して 使用するような行為を禁止している法律はどれか。
- ア
- イ
- ウ
- エ ✓ 正答
解説
選択肢の判断根拠
この問題は、キーワードの組み合わせで即答できます。「他社の名前と類似したドメイン名の不正取得」というキーワードが出てきたら、迷わず「不正競争防止法」を選びましょう。ドメイン名に関するトラブルや、他社の名声を利用するような不正行為を規制する法律として試験で最も頻出の選択肢です。
不正競争防止法が目的とすること
不正競争防止法は、事業者間の公正な競争を守るための法律です。市場において、消費者が「このサービスはあの有名企業のものだ」と勘違いしてしまうような行為を禁止しています。
具体的には以下のような行為を「不正競争」として規制しています。 ・周知表示混同惹起行為:他社の商品名やサービス名と似たものを使用して、消費者に誤認させること。 ・著名表示冒用行為:他社の著名なブランド名を勝手に使用して、タダ乗り(フリーライド)すること。
ドメイン名はインターネット上の住所ですが、これを「他社の有名サービスと紛らわしいもの」にする行為は、顧客を奪ったりブランド価値を傷つけたりする不正競争にあたるため、この法律によって禁止・差し止めの対象となっています。
なぜこの法律を知っておく必要があるのか
ITパスポート試験において、この問題は「ITと法律」というカテゴリで頻出です。実務の場面では、新規にWebサービスを立ち上げる際や、独自ドメインを取得する際の注意点として非常に重要です。
例えば、あなたが新しくカフェのWebサイトを作る際に、有名チェーン店と一字違いのドメイン名を取得してアクセスを誘導しようとすれば、それは不正競争防止法に抵触するリスクがあります。ITを活用する際には、技術的な知識だけでなく「その活用方法が他者の権利を侵害していないか」という法的リスクを予測するリテラシーが求められます。試験作成側も、エンジニアやビジネスパーソンとして「やってはいけない境界線」を理解しているかを問う意図で、このような問題を出題しています。
その他の法律との使い分け
他の選択肢になりやすい法律との違いも押さえておくと万全です。 ・商標法:登録された商標を守るための法律。ドメイン名そのものよりも、ロゴや商品名などの「権利化」に焦点が当たります。 ・著作権法:プログラムのコードやWebサイトのデザイン、記事の文章など「創作的な表現」を保護するための法律。ドメイン名のような単純な文字列は、通常、著作権の対象にはなりません。 ・特許法:新しい技術やアイデアを保護するための法律。ドメイン名とは直接の関係はありません。
ドメイン名に関する問題であれば「不正競争防止法」か「商標法」のどちらかが答えになるケースが大半ですので、文脈に応じて使い分けてください。