平成25年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問27 解説 個人情報の定義
個人情報保護法における個人情報に該当するものだけを全て挙げたものはどれか。 a 顔がはっきり映った防犯カメラの映像 b 従業員名が記載された人事考課表 c 話者が判別できる通話記録の音声
- a, b, c ✓ 正答
- a, c
- b
- 該当なし
解説
個人情報保護法における「個人情報」の定義は「生存する個人に関する情報であって、氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別できるもの」です。この定義に照らし合わせ、提示された情報から個人が特定できるかを判断すれば正解を導き出せます。
個人情報の定義と判断のポイント
個人情報保護法において、個人情報に該当するかどうかは「その情報単体、または他の情報と照合することで個人を特定できるか」が基準となります。
法的な定義では、特定の個人を識別できる情報には、指名などの固有の情報のほか、以下のようなものが含まれます。
・身体的特徴:顔画像や顔写真、指紋、DNAなど ・識別符号:マイナンバー、免許証番号、パスポート番号など ・映像や音声:本人が映っている映像や、話者の判別が可能な音声データ
今回の選択肢にある情報は、いずれも物理的・生物学的に「その人」であることを証明できるデータです。
思考プロセス:個人を特定できる情報の見極め方
試験でこの種の問題が出題された際は、以下の3ステップで検討します。
- その情報に接したとき、その人が誰であるか特定できるか?
- 他の情報(名簿や名札など)と突き合わせるまでもなく、その情報単体で個人の特徴を表しているか?
- 「生存する個人」を指しているか?(故人の情報は原則として対象外ですが、遺族に関する情報などは含まれる場合があります)
今回のケースでは、aの顔画像は「本人の顔」であり、bの従業員名と評価は「氏名と紐づいた具体的な個人情報」、cの音声記録は「声紋という本人特有の情報」といえます。いずれも「特定の個人を識別できる情報」という要件を明確に満たしているため、すべてが正解となります。
実務におけるプライバシー保護の重要性
この知識は、ITエンジニアや事務職として働く際に極めて重要です。現代では、単なる氏名や住所だけでなく、カメラの映像や通信ログも「個人情報」として厳格に管理する必要があります。
例えば、オフィスに設置された監視カメラの映像を不用意にSNSにアップロードしたり、分析のために保存した音声ログを暗号化せずに放置したりすることは、法律違反のリスクを伴います。ITパスポートの試験対策としては、デジタルデータであっても、それが個人に紐付く瞬間に「個人情報保護法」の適用範囲内に入るという意識を持つことが、セキュリティの第一歩となります。