平成25年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問42 解説 ソフトウェア開発工程
ソフトウェア詳細設計の結果,ソフトウェア仕様書を作成した。この結果を受け て開発の次工程を担当する者は誰か。
- ア. システム監査人
- イ. システムの運用担当者
- ウ. システムの利用者
- エ. プログラマ ✓ 正答
解説
この問題は、ソフトウェア開発の標準的な工程順序を知っているかどうかが問われています。詳細設計はプログラムを作るための設計図を作る工程であり、その次に行うべき作業はプログラムの作成(実装)です。プログラムを書く担当者はプログラマであるため、消去法を用いるまでもなく選択肢エが正解となります。
ソフトウェア開発の工程順序
ソフトウェア開発は、一般的にウォーターフォールモデルと呼ばれる以下の工程で進められます。
- 企画・要件定義:どんなシステムを作るか決める
- システム設計:システム全体の構造を決める
- ソフトウェア設計:プログラム単位の構造を決める(外部設計→内部設計・詳細設計)
- プログラミング:詳細設計に基づいてプログラムを記述する
- テスト:正しく動くか検証する
詳細設計は、プログラムを記述するために必要な論理やデータ構造を細かく決める工程です。ここが完了すると、プログラマは完成した詳細設計書(仕様書)をもとに、実際にコンピュータが理解できる言語でコードを書き始めます。
思考のプロセス
この問題を解く際の判断基準は、各工程の名称と担当する役割の結びつきです。
- 選択肢アのシステム監査人は、開発が終わった後や運用中に、システムが適切に管理されているかをチェックする第三者です。開発の直接的な作業者ではありません。
- 選択肢イの運用担当者は、開発されたシステムがリリースされた後に、サーバーの保守や監視を行う人です。
- 選択肢ウのシステム利用者は、完成したシステムを使って業務を行う人です。
このように、プログラマ以外の選択肢はすべて「開発中ではなく、開発前後や外部からの関与」という位置づけであるため、開発の直接工程を担当するのはプログラマ一択であると判断できます。
開発工程を理解する意義
ITパスポートの試験において、開発プロセスを問う問題は頻出です。「どの工程で何を作り、誰がそれを受け取って次工程へ進むか」を把握しておくことは、実務においても重要です。
実際の現場では、設計者とプログラマが別の役割として分業されています。詳細設計書が曖昧であればプログラマはコードを書けませんし、プログラミングが適切でなければ後のテスト工程でエラーが多発します。工程間の役割分担と成果物の受け渡しを意識することは、システム開発全体の品質を守るための基礎知識となります。この問題を通じて、ソフトウェア開発が一連の流れでつながっているという全体像を整理しておきましょう。