平成26年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問14 解説 システム化計画の策定
企業の情報システム戦略に基づいてシステム化計画を策定するときに決定するものはどれか。
- 開発スケジュール ✓ 正答
- 経営目標
- 入出力画面レイアウト
- ハードウェア構成
解説
この問題は、システム開発のプロセスにおける「どの段階で何を決定するか」を理解しているかを問うものです。正解を導くためには、上位計画(戦略)から下位計画(設計・実装)への順序を意識することが重要です。
計画策定のプロセスと優先順位
システム化計画を策定する段階は、システム開発の初期フェーズに位置します。この段階では、まだ詳細な画面のデザインや具体的な機器の選定は行いません。まずはプロジェクトがいつ始まり、いつ終わるのか、どのくらいの期間で開発を行うのかといった全体的な「枠組み」である開発スケジュールを確定させる必要があります。
選択肢にある他の項目は、この計画策定の「後」に行われる詳細設計や環境構築のフェーズで決定される事項です。
開発フェーズの役割分担
システム開発は一般的に以下のような順序で進みます。
- 経営目標の確認(前提) システムは何のために導入するのかという経営層の意思決定。
- システム化計画の策定 目標達成のためにどのようなシステムを、どの程度の期間・予算で作るかという「実行計画」。ここで開発スケジュールが決まります。
- 要件定義・基本設計・詳細設計 具体的な機能や画面レイアウト、利用するサーバーやネットワークなどのハードウェア構成がここで決まります。
つまり、選択肢にある「入出力画面レイアウト」や「ハードウェア構成」は、計画策定が終わった後に進む「設計フェーズ」で行われる作業なのです。
この知識が実務で役立つ理由
この問題の教育的意図は、開発の「上流工程」と「下流工程」の区別を理解させることにあります。実務において、詳細な画面のデザインを悩んでいる最中にスケジュールの全体像が見えていないと、納期に間に合わないというリスクが生じます。
ITパスポート試験では、「最初になすべきことは何か?」「この段階では何をすべきではないか?」という視点が頻出します。プロジェクトマネジメントの観点からも、まずは大きな枠組み(スケジュール・予算・人員)を確定させ、その後に詳細を詰めるという順序を意識しておくことは、将来的にシステム開発の現場に立った際に、混乱を防ぐための非常に重要な基礎能力となります。