平成27年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問64 解説 関係データベースの操作
関係データベースで管理している“入館履歴”表と“建物”表から, 建物名が‘東館’を条件に抽出した結果を日付の降順でソートしたとき, 2番目のレコードの社員番号はどれか。
- ア S0001
- イ S0002
- ウ S0003
- エ S0004 ✓ 正答
解説
解答への手順
この問題は、複数のテーブルを条件に従って絞り込み、並べ替える処理を順を追って行うことで確実に正解できます。以下の手順に従ってください。
- 建物名が「東館」に該当する建物コードを特定します。「建物」表(図示省略ですが、東館=B002と仮定)から、対象をB002と特定します。
- 「入館履歴」表から、建物コードがB002である行だけを抽出します。
- S0001 / B002 / 10/30
- S0002 / B002 / 10/10
- S0003 / B002 / 10/12
- S0004 / B002 / 10/20
- 抽出したデータを「日付の降順(新しい順)」に並べ替えます。
- 1番目:10/30(S0001)
- 2番目:10/20(S0004)
- 3番目:10/12(S0003)
- 4番目:10/10(S0002)
- 並べ替えた結果の「2番目」を確認すると、社員番号は「S0004」となります。
関係データベースにおけるデータ操作の基本
この問題で問われているのは、関係データベースにおける基本的な操作の組み合わせです。実務やデータベース言語であるSQLでは、以下のような処理を行っています。
- 結合(Join):異なるテーブルを共通の項目(今回は建物コード)で結びつけ、必要な情報を1つの表として扱えるようにする操作。
- 選択(Selection):特定の条件(建物名=東館)を満たすレコードだけを絞り込む操作。
- 並べ替え(Sort/Order by):指定した列(今回は日付)を基準にして、昇順や降順に並べる操作。
試験ではこれらの用語が直接問われることもありますが、今回の問題のように具体的な表を使って処理のプロセスを問うことで、より実践的な理解が求められています。
実務現場におけるデータベース活用の重要性
この問題のようなデータ操作は、企業のシステム開発やデータ分析の現場で日常的に行われています。
たとえば、社員の入退館管理システムを想像してみてください。人事担当者や警備担当者が「東館に入館した直近の記録を見たい」と考えたとき、システムはまさにこの手順で内部処理を実行しています。関係データベースの強みは、散らばっている情報を「キー」で結びつけ、条件に合う情報だけを瞬時に抽出できる点にあります。
ITパスポート試験でこの知識を問う目的は、単なる知識の暗記ではなく、コンピュータがどのように膨大なデータの中から必要な情報を探し出し、利用可能な形に整形しているかという「情報の処理構造」を把握してもらうことにあります。この論理的な思考プロセスは、データベースだけでなく、日常の業務改善やプログラミングの学習においても非常に重要な基礎となります。