平成27年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問76 解説 無線LANの特性
無線LANに関する記述として,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。 a ESSIDは,設定する値が無線LANの規格ごとに固定値として決められており,利用者が変更することはできない。 b 通信規格の中には,使用する電波が電子レンジの電波と干渉して,通信に影響が出る可能性のあるものがある。 c テザリング機能で用いる通信方式の一つとして,使用されている。
- ア a
- イ a, b
- ウ b, c ✓ 正答
- エ c
解説
選択肢の判断基準
各記述が正しいかどうかを個別に判定します。
a: 不適切です。ESSID(Extended Service Set Identifier)は、無線LANのアクセスポイントを識別するための名前で、利用者がネットワーク管理の都合に合わせて任意に設定できるものです。
b: 適切です。無線LANの規格の一部(IEEE 802.11bや11g、11nなど)は、2.4GHz帯という周波数帯域を使用します。この周波数帯は電子レンジの電磁波と重なるため、電子レンジの使用中に通信速度が低下したり、切断されたりする干渉が起こることがあります。
c: 適切です。テザリングとは、スマートフォンなどの通信端末をアクセスポイントにして、パソコンやタブレットをインターネットに接続する機能のことです。この接続手段として、広く普及しているWi-Fi(無線LAN規格)が利用されています。
以上から、適切であるのは b と c です。
ESSIDと無線LANの識別
ESSIDは、特定の無線LANネットワークを識別するためにネットワーク管理者が設定する文字列です。英数字で自由につけることができるため、接続する端末側で、近くに飛んでいる複数の電波の中から正しいネットワークを選択する際の目印になります。固定値ではないという点をしっかり押さえておきましょう。
2.4GHz帯と5GHz帯の特性
無線LANで使用される周波数帯には、主に2.4GHz帯と5GHz帯があります。
2.4GHz帯は、壁や障害物を回り込んで電波が届きやすいというメリットがありますが、一方で電子レンジやBluetooth機器など、他の家電製品でも広く使われているため、混信が起きやすいというデメリットがあります。
5GHz帯は、他の家電と周波数帯が重ならないため干渉に強く、高速な通信に適しています。しかし、壁などの障害物には弱く、電波が届きにくいという特徴があります。試験では、このように「それぞれの周波数帯のメリット・デメリットを比較して問う問題」が頻出します。
テザリングの仕組み
テザリングは、外出先でWi-Fi環境がない場合に、スマートフォンのモバイル回線を使ってPCをネットに繋ぐための技術です。身近な機能ですが、ITパスポート試験では「無線LANがどのような構成で使われているか」という視点での理解が求められます。端末を親機(アクセスポイント)として機能させるという点は、ネットワークの基本構成の一つです。