ITパスポート試験 / 平成27年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 / 問27
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平成27年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問27 解説 シミュレーション

解を求めるのにシミュレーションを適用する例として、最も適したものはどれか。

  1. ア PERTで示されたプロジェクトの全作業における作業ごとの作業時間と作業間の順序関係から、最短のプロジェクト期間を求める。
  2. イ 購入累積金額,直近の購入日,購入頻度から,ダイレクトメールを送付する顧客を抽出する。
  3. ウ 商品ごとの過去10年間の年間販売実績額と今後の商圏人口変化の予測パターンから,向こう3年間の販売予測額を求める。 ✓ 正答
  4. エ 複数の機械の平均故障発生時間間隔と平均修理所要時間,修理担当者数を算出式に入力して,平均修理待ち時間を求める。

解説

シミュレーションとは、現実のシステムをモデル化し、パラメータ(条件)を変化させることで、将来の結果や挙動を予測したり、最適化を図ったりする手法です。この問題は、各選択肢がどの手法に該当するかを正しく識別することで解くことができます。

各選択肢の分析と判断のポイント

この問題では、単一の計算式で機械的に答えが出るもの(解析的解法)と、条件を振って結果を探るもの(シミュレーション)を区別する必要があります。

アはPERT(プロジェクト評価レビュー技法)を用いた計算です。各作業の順序と所要時間から、依存関係を考慮してクリティカルパスを特定するものであり、計算手順が決まっている手法です。

イはRFM分析と呼ばれる手法です。Recency(直近購入日)、Frequency(購入頻度)、Monetary(購入金額)という3つの指標を用いて顧客をセグメント化する分析手法であり、予測というよりはデータの分類・抽出に該当します。

ウが正解のシミュレーションです。過去の販売データと、将来の人口変化という「複数の変数」を組み合わせて、3年後の姿を予測しています。現実に近いモデルを作成し、条件を変えて実験的に結果を導き出すというシミュレーションの定義に合致しています。

エは待ち行列理論を用いた計算です。平均故障間隔や修理時間といったパラメータを特定の数式に代入することで、理論上の待ち時間を導き出します。これは数式による解析であり、シミュレーションというよりは「計算モデルによる算出」です。

シミュレーションと数式モデルの違い

ITパスポート試験においてシミュレーションが問われる際、最も重要なのは「計算式一発で答えが出るか」という点です。

数式モデルは、変数同士の関係が明確な場合に使われます。例えば、エの待ち行列理論のように、平均値さえ分かれば理論上の数値を直接計算できるものです。一方でシミュレーションは、現実が複雑すぎて単純な数式には落とし込めない場合や、確率的な変動を何度も試行して傾向を探りたい場合(モンテカルロ法など)に力を発揮します。

実社会での活用場面

ビジネスの現場では、直感や経験だけでなく、シミュレーションを用いることでリスクを最小限に抑えた意思決定が可能になります。

例えば、店舗のレジに何人配置すれば顧客を待たせないか、工場で新しい設備を導入した場合に全体の生産量がどう変化するか、といった「現実に試すにはコストがかかりすぎる課題」に対して、シミュレーションは非常に有効です。モデルを作ってコンピュータ上で何度も実験することで、失敗を許容できないプロジェクトの成功率を高めることができます。試験対策としては、単に用語を覚えるだけでなく、それが「将来の予測」や「効率化のシミュレーション」にどう役立つのかをイメージしながら学習を進めましょう。

参考リンク

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