ITパスポート試験 / 平成27年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 / 問42
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平成27年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問42 解説 ITガバナンスの定義

ITガバナンスについて記述したものはどれか。

  1. ア 企業が,ITの企画,導入,運営及び活用を行うに当たり,関係者を含む全ての活動を適正に統制し,目指すべき姿に導く仕組みを組織に組み込むこと ✓ 正答
  2. イ 企業を効率的に支える,IT運用の考え方,手法やプロセスなどについて様々な成功事例をまとめたもの
  3. ウ 業務改革又は業務の再構築のために,ITを最大限に利用して,これまでの仕事の流れを根本的に変え,コスト,品質,サービス及び納期の面で,顧客志向を徹底的に追及できるように業務プロセスを設計し直すこと
  4. エ 組織体として業務とシステムの改善を図るフレームワークであり,顧客ニーズをはじめとする社会環境やIT自体の変化に素早く対応できるよう,“全体最適”の観点から業務やシステムを改善するための仕組み

解説

正解の判断根拠

ITガバナンスとは、経営目標を達成するために「ITをどのように活用し、統制するか」という仕組みを指します。選択肢の中で「統制(ガバナンス)」というキーワードと「組織的な仕組み」に焦点を当てている選択肢を選ぶことが、この問題を解く鍵です。

ITガバナンスとは何か

ITガバナンス(IT Governance)とは、企業がIT戦略を策定し、それを適切に実行するための仕組みを指します。単にシステムを導入するだけではなく、ITへの投資が経営に貢献しているかを確認し、プロジェクトが予算やスケジュールの範囲内で進んでいるか、あるいは情報漏洩などのリスクが適切に管理されているかを監督する「組織的な統治」のことです。

経営陣は、ITが企業の戦略目標と一致しているかを常に監視し、現場が正しく活動できるようにルールや枠組みを作ります。この「方向性を定め、正しく導くための司令塔」の役割がITガバナンスの本質です。

なぜ他の選択肢は誤りなのか

試験対策として、選択肢にある用語との違いを明確にしておくことが重要です。

・イのITILは、ITサービスの運用を効率化するための成功事例集(ベストプラクティス)です。ガバナンスが「経営の仕組み」であるのに対し、ITILは「運用のノウハウ」を指します。 ・ウのBPRは、業務を抜本的に見直すことです。ITを活用して「仕事のやり方そのもの」を変える改革を指します。 ・エのEAは、組織全体を「全体最適」の視点で設計図化し、システムや業務の整合性を保つためのフレームワークです。

これらは全てITに関わる重要な用語ですが、目的がそれぞれ異なります。ガバナンスは「全体を統制・指揮する仕組み」、ITILは「運用のコツ」、BPRは「業務改革の手法」、EAは「組織の設計図」と整理して覚えましょう。

実社会での活用場面

ITガバナンスの考え方は、特に大企業において重要視されています。たとえば、社内で各部門がバラバラのシステムを導入してしまい、セキュリティレベルが低いままデータが管理されるというリスクを想像してください。このとき、経営陣が「全ての部門は、このセキュリティ基準を満たしたシステムを使うこと」というルール(ガバナンス)を適用することで、全社のリスクを低減できます。

「便利なシステムを導入すること」がITの役割だと思われがちですが、ITパスポートでは「ITを使いこなして企業価値を高めるには、適切な統制が必要である」という経営層の視点を学んでいるのです。

参考リンク

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