平成27年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問58 解説 テザリングの定義
テザリングの説明として, 適切なものはどれか。
- ア 自己複製し, ネットワークなどを経由して感染を拡大するウイルスの一種
- イ スマートフォンなどの通信端末をモバイルルータのように利用して, PC などを インターネットに接続する機能 ✓ 正答
- ウ 電子データに対し, ハッシュ関数と公開鍵暗号を用いることで, 改ざんを検知 する方式
- エ ホームページの入力フィールドに SQL コマンドを意図的に入力することで, デ ータベース内部の情報を不正に操作する攻撃
解説
正解の判断根拠
テザリングとは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末が持つ通信回線を使って、PCやゲーム機といった他のデバイスをインターネットに接続させる機能を指します。選択肢の中から「端末をルータのように利用して接続する」という機能の説明を探せば、イが正解であると判断できます。
テザリングの仕組みと利用シーン
テザリングは、スマートフォンのWi-Fi機能、Bluetooth、あるいはUSBケーブルを使って、周辺機器にインターネット接続を提供します。
例えば、外出先でカフェのフリーWi-Fiがない場合や、通信環境が安定しない場合に、自分の持っているスマートフォンの電波を中継させることで、ノートPCからメールの送受信やWebサイトの閲覧が可能になります。モバイルルータを別途持ち歩く必要がなくなるため、非常に利便性の高い機能です。
この知識は、現代のモバイルワークやリモートワークにおいて必須のスキルといえます。ただし、通信容量はスマートフォンのプランに依存するため、使いすぎると通信制限にかかる可能性がある点には注意が必要です。
不正解の選択肢についての解説
他の選択肢は、ITパスポートで頻出する別の重要な概念です。用語の混同を防ぐために内容を整理しておきましょう。
アは「ワーム」の説明です。ウイルスは宿主となるファイルが必要ですが、ワームはそれ自体が単体で増殖し、ネットワークを通じて自動的に他へ感染を広げる性質を持っています。
ウは「電子署名」の説明です。ハッシュ関数でデータが改ざんされていないかをチェックし、公開鍵暗号を使って「誰が作成したか(本人性)」を証明します。契約書や電子メールの信頼性を担保する技術です。
エは「SQLインジェクション」の説明です。Webサイトの入力フォームにデータベースを操作するための命令文(SQL)を混入させ、データベースの中身を盗み見たり、データを破壊したりする攻撃手法です。
試験における意図
この問題は、日常的なIT用語の定義を正確に理解しているかを問うものです。テザリング、ワーム、電子署名、SQLインジェクションは、いずれもITパスポート試験のシラバスにおいて重要度の高いキーワードです。機能の名称と、それが具体的に何を指すのかを一対一で結びつけて覚えておくことが合格への近道です。