平成28年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問15 解説 ブレインストーミング
複数人が集まり,お互いの意見を批判せず,質より量を重視して自由に意見を出し合うことによって,アイディアを創出していく技法はどれか。
- ア ブレインストーミング ✓ 正答
- イ ベンチマーキング
- ウ ロールプレイング
- エ ワークデザイン
解説
正解を導く判断基準
問題文にある「お互いの意見を批判せず」「質より量を重視」「自由に意見を出し合う」というキーワードに注目してください。これらは、グループで創造的なアイデアを生み出すための有名な手法である「ブレインストーミング」の定義そのものです。他の選択肢は目的や手法が異なるため、消去法で確実に正解を選べます。
ブレインストーミングの4つのルール
ブレインストーミング(Brainstorming)は、集団による発想法として最も広く知られている手法の一つです。効果的にアイデアを引き出すために、以下の4つの基本原則が定められています。
- 批判厳禁(発言を否定しない):他人の意見を批判すると参加者が委縮してしまい、自由な発想が止まってしまうためです。
- 自由奔放(奇抜な意見を歓迎する):一見突拍子もないアイデアが、後に素晴らしい解決策に結びつくことが多いためです。
- 質より量(アイデアの数を出す):数多くのアイデアを出すことで、その中から有望なものを選び出す可能性を高めます。
- 結合・改善(便乗発言):他人のアイデアに自分のアイデアを付け加えたり、組み合わせたりすることで、より良い案を生み出します。
他の選択肢が指す意味
試験対策として、誤答の選択肢が何を指しているかも押さえておきましょう。
・ベンチマーキング:優れた他社や他部門を比較対象とし、自社の業務プロセスと比較・分析して、改善のための指標を設定する手法です。 ・ロールプレイング:特定の役割を演じることで、コミュニケーションスキルの向上や、自分とは異なる立場からの視点を体験する学習・研修手法です。 ・ワークデザイン:業務の手順や仕組みを根本から見直し、効率や生産性を高めるための設計手法を指します。
ビジネス現場での活用
ブレインストーミングは、企画の初期段階や課題解決の糸口を探る場面で頻繁に活用されます。ITプロジェクトにおいても、システム要件の洗い出しや、想定されるトラブルの予知(リスク分析)などの会議で用いられます。
重要なのは、ただ集まって話すことではなく、会議のファシリテーター(進行役)が上記のルールを徹底させ、心理的に安全な空間を作ることです。ITパスポートで問われるのは、単なる定義の暗記だけでなく、チーム開発において「どうすれば円滑に合意形成ができるか」「どうすればクリエイティブな環境を作れるか」というマネジメントの基礎知識として定着させることです。