ITパスポート試験 / 平成28年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 / 問27
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平成28年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問27 解説 データマイニング

蓄積された販売データなどから,天候と売れ筋商品の関連性などの規則性を見つけ出す手法を表す用語はどれか。

  1. ア データウェアハウス
  2. イ データプロセッシング
  3. ウ データマイニング ✓ 正答
  4. エ データモデリング

解説

この問題は、大量のデータの中から有用な情報や規則性を見つけ出す手法に関する知識を問うものです。

問題文の「蓄積された販売データなどから」「天候と売れ筋商品の関連性などの規則性を見つけ出す手法」というキーワードが、そのまま解答の決め手となります。データの中からまだ知られていない価値ある情報を「採掘する」というニュアンスから、「データマイニング」が正解だと判断できます。


データマイニングとは:眠れるデータから宝を発掘する技術

データマイニング(Data Mining)とは、企業に蓄積された膨大な顧客データや販売データ、ウェブサイトのアクセスログなどから、統計学や人工知能(AI)などの手法を用いて、将来の予測や未知の規則性、パターンを発見する技術のことです。文字通り、「データ」の中から価値ある情報という「鉱石(=Mine)」を「採掘する(=Mining)」イメージです。

この手法の目的は、単にデータを集計するだけでなく、そのデータの中に隠された因果関係や相関関係、顧客の行動パターンなどを明らかにし、ビジネスにおける意思決定や戦略立案に役立てることです。

例えば、問題文にある「天候と売れ筋商品の関連性」であれば、

  • 「気温が上がるとアイスクリームだけでなく、特定の清涼飲料水の売上も伸びる」
  • 「雨の日は傘だけでなく、自宅で楽しむためのDVDレンタルやデリバリーサービスの利用が増える」 といった規則性を見つけ出すことで、商品の発注数や陳列方法、プロモーションのタイミングなどを最適化できるようになります。

データマイニングでできること

データマイニングには、主に以下のような分析手法があります。

  • 予測(Prediction): 将来の売上、株価、顧客の離反率などを予測します。
  • 分類(Classification): 顧客を優良顧客、一般顧客、離反予備軍などに分類したり、メールがスパムかどうかを判定したりします。
  • 関連性分析(Association Rule Mining): 複数商品やサービスが同時に購入・利用されるパターン(「この商品を買う人は、あの商品も買う」といった規則性)を発見します。有名な例に「おむつとビール」の法則があります。
  • クラスタリング(Clustering): 似たような性質を持つデータのグループを自動的に見つけ出します。例えば、顧客を購買行動に基づいていくつかのタイプに分類する際に利用されます。

他の選択肢について

データマイニングと混同しやすい、あるいは関連する他の用語についても理解しておきましょう。

  • ア データウェアハウス (Data Warehouse) データウェアハウスは、企業の様々なシステムに散在している大量のデータを集約し、分析や意思決定に活用しやすいように整理・蓄積した巨大なデータベースのことです。主に過去のデータを時系列で保持し、読み出し(参照)に特化している点が特徴です。データマイニングを行う前段階として、分析に必要なデータを格納する「倉庫」のような役割を果たします。

  • イ データプロセッシング (Data Processing) データプロセッシングは、データの収集、入力、処理、出力といった一連のデータ処理全般を指す非常に広義な言葉です。これには、単純なデータ集計や加工、変換なども含まれます。データマイニングは、データプロセッシングの中でも特に高度な分析処理の一種と位置づけられます。

  • エ データモデリング (Data Modeling) データモデリングは、現実世界の事柄やその関係性を整理し、コンピュータが理解できる形式(データベースの構造など)に設計することです。例えば、顧客情報と商品情報、注文情報の関係性を図で表現するER図(Entity-Relationship Diagram)などが代表的です。これはデータをどのように格納し、管理するかという設計段階の作業であり、データから規則性を見つける手法とは異なります。

データ活用社会におけるデータマイニングの重要性

現代は「データは21世紀の石油」と言われるほど、データが重要な経営資源となる時代です。ITパスポート試験においてデータマイニングに関する知識が問われるのは、単に用語を知っているかだけでなく、ビジネスにおいてデータをどのように活用し、新たな価値を生み出すかという視点を持つことが求められているからです。

データマイニングによって、企業は顧客のニーズをより深く理解し、最適なマーケティング戦略を立案したり、製品開発の方向性を決定したり、業務プロセスの改善やコスト削減につなげたりすることが可能になります。デジタル・トランスフォーメーション(DX)が推進される中で、データから意味ある知見を引き出す能力は、ITを活用するすべての人にとって不可欠なスキルとなるでしょう。

参考リンク

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