ITパスポート試験 / 平成28年度 春期 ITパスポート試験 / 問42
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平成28年度 春期 ITパスポート試験 問42 解説 ソフトウェア受入れ

システム開発のプロセスには, ソフトウェア要件定義, ソフトウェア方式設計, ソフトウェア結合テスト, ソフトウェア導入, ソフトウェア受入れなどがある。シ ステム開発の関係者を開発者側と利用者側に分けたとき, ソフトウェア受入れで実 施する作業はどれか。

  1. ア 開発が完了したソフトウェアを, 開発者側が本番環境に配置する。
  2. イ 開発者側が利用者側にヒアリングを行って, ソフトウェアに要求される機能, 性能を明確にする。
  3. ウ ソフトウェアが要件を満たしていて, 利用できる水準であることを, 利用者側 が確認する。 ✓ 正答
  4. エ ソフトウェア要件定義書が利用者側のニーズを満たしていることを確認するた めに, 開発者側がレビューを行う。

解説

ソフトウェア受入れテストの目的を見抜く

この問題は、システム開発のプロセスにおける「誰が」「何のために」行う工程なのかという役割分担を理解しているかを問うものです。キーワードの「受入れ」に注目し、開発者側(作る側)ではなく、利用者側(使う側)が主導するプロセスであることを押さえれば、選択肢ウが導き出せます。

システム開発におけるテストの役割分担

システム開発は、要件定義から導入まで複数のフェーズに分かれています。特に後半のテスト工程においては、段階的にチェックする内容と担当者が異なります。

  1. 単体テスト・結合テスト 開発者側が実施します。設計通りにプログラムが動くか、モジュール同士の連携が正しいかなど、主に内部的な品質を検証します。

  2. システムテスト 開発者側が実施します。システム全体として機能や性能が仕様書通りであるかを確認します。

  3. ソフトウェア受入れテスト(UAT) 利用者側が実施します。実際にそのシステムを使って業務が遂行できるか、当初の目的(要件)が達成されているかを、実運用に近い環境で最終確認します。

本問の「ソフトウェア受入れ」とは、まさにこの3番目の工程を指します。開発者側が作ったものが、自分たちの業務ニーズを満たしているか、現場で運用を開始して問題ないかを判断する「最後の砦」の役割を果たします。

なぜこの知識が重要なのか

ITパスポートでこの知識が問われるのは、システム開発が「開発者だけで完結する作業ではない」という前提を理解してもらうためです。

システム開発の現場では、開発者が「技術的に正しく作った」としても、利用者が「現場で使えない」と判断すれば、そのシステムは失敗となります。このミスマッチを防ぐために、あえて開発者とは別の立場(利用者側)が、自分たちの視点で品質を評価するプロセスが不可欠です。

実際の業務においても、ベンダー(開発側)から納品されたシステムに対して、導入企業(利用者側)が「操作性はどうか」「現場の業務フローに合致しているか」「必要なデータが正しく反映されているか」をテストする際、この受入れテストの知識が非常に重要になります。この工程を疎かにすると、本番導入直後に現場からクレームが多発し、追加改修に多額のコストがかかる事態を招きかねません。

誤った選択肢の考え方

  • ア:これは開発者側の作業です。本番環境への移行作業やデプロイに分類されます。
  • イ:これは「要件定義」フェーズの作業です。開発の初期段階で行うことであり、受入れ時の確認ではありません。
  • エ:これも「要件定義」フェーズの作業です。開発者と利用者の認識をすり合わせるために行うレビューです。

参考リンク

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