平成28年度 春期 ITパスポート試験 問72 解説 補助記憶装置の特徴
機械的な可動部分が無く,電力消費も少ないという特徴をもつ補助記憶装置はどれか。
- CD-RWドライブ
- DVDドライブ
- HDD
- SSD ✓ 正答
解説
キーワードで判断する
この問題は、キーワードの対応関係だけで即答できる典型的な知識問題です。以下の対応を覚えておきましょう。
- 機械的な可動部がない・衝撃に強い・省電力・高速 = SSD
- ディスクの回転・磁気ヘッドによる読み書き = HDD
選択肢にある他の装置(CD-RW、DVD)は光ディスクを用いるため、読み取りにモーターが必要となり、可動部が存在します。HDDも磁気ディスクを回転させるため可動部があります。これらに対し、SSDは半導体メモリのみで構成されているため、正解はSSDとなります。
SSDとHDDの仕組みの違い
SSD(Solid State Drive)は、データを記録する媒体としてフラッシュメモリを使用しています。電子の動きを利用してデータを保持するため、物理的な回転機構や読み取りヘッドが不要です。一方、HDD(Hard Disk Drive)は、磁性体を塗布した円盤を高速で回転させ、磁気ヘッドを移動させることでデータを読み書きします。
この構造の違いが、そのまま特性の差に直結しています。
物理的な動作がないSSDは、HDDに比べて以下のような圧倒的な利点があります。
・高速アクセス:読み書きの際にヘッドが移動する時間を待つ必要がないため、OSの起動やソフトの立ち上げが非常に高速です。 ・静音性:回転するパーツがないため、稼働音がしません。 ・耐衝撃性:物理的なヘッドがディスク上を浮遊する構造ではないため、持ち運びの際の振動や衝撃に強いです。 ・省電力:モーターを回す電力を必要としないため、バッテリー消費を抑えられます。
実務やデバイス選びでの重要性
ITパスポートでこの知識を問う意図は、単に用語を暗記させることではなく、コンピュータの構成要素が「目的(用途)」によって使い分けられていることを理解させることにあります。
現代のノートパソコンやタブレット端末において、SSDが標準搭載されているのは、小型軽量化とバッテリー駆動時間の延長、そして持ち運び時の故障リスク低減というメリットがビジネス現場で不可欠だからです。一方で、HDDはデータの読み書き速度は遅いものの、SSDに比べて安価に大容量を確保できるため、クラウドストレージのサーバーや、バックアップ用のアーカイブ機など、大量のデータを安く保存したい場面で今も現役で活用されています。
このように、性能とコスト、目的のバランスを見て最適なストレージを選択できるようになることは、ITエンジニアやビジネスパーソンとしての重要な素養です。