平成29年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問5 解説 生産計画と発注量
製品 A を1個生産するためには,外部から調達する部品 B を1個必要とする。部品 B は,毎月の第1営業日に発注し,その月の最終営業日に納品され,翌月以降の生産 に使用される。製品 A の4月から3か月間の生産計画が表のとおりであるとき,5月の 第1営業日に部品 B を最低何個発注する必要があるか。ここで,3月末の部品 B の在 庫は 6,000 個であり,4月第1営業日に 6,000 個の発注を行っているものとする。また, 仕掛残及び安全在庫は考えないものとする。
- ア 5,000
- イ 6,000 ✓ 正答
- ウ 7,000
- エ 8,000
解説
この問題は、部品の発注から納品までのリードタイムを正確に把握し、月ごとの在庫推移を計算することで解くことができます。ポイントは、5月に発注した部品が5月末に届き、翌月の6月の生産に使われるという点です。
計算手順は以下の通りです。
4月の在庫推移を計算します 3月末の在庫は6,000個です。4月の第1営業日に6,000個を発注したため、4月末にその分が納品されます。4月には5,000個の製品Aを生産するため、部品Bも5,000個消費されます。 4月末在庫 = 3月末在庫 + 4月納品分 - 4月消費分 4月末在庫 = 6,000 + 6,000 - 5,000 = 7,000個
5月の在庫推移を計算します 5月第1営業日に発注する量を とします。5月末にその分が納品されます。5月には6,000個の製品Aを生産するため、部品Bも6,000個消費されます。 5月末在庫 = 4月末在庫 + 5月納品分 - 5月消費分 5月末在庫 = 7,000 + - 6,000 = 1,000 + 個
6月の生産に必要な発注量を求めます 問題文の条件より、5月に発注した分は6月の生産に使用されます。6月には7,000個の生産を予定しており、手元には5月末の在庫(1,000 + )があります。在庫を使い切ってちょうど7,000個分を賄うためには、以下の式が成り立ちます。 1,000 + = 7,000 = 6,000
したがって、5月には6,000個を発注する必要があります。
生産管理において、在庫は多すぎれば保管コストが増加し、少なすぎれば欠品によって生産が止まってしまうという性質があります。この問題は、MRP(資材所要量計画)という生産管理手法の基礎的な考え方を問うものです。必要なタイミングで必要な分だけを調達するジャストインタイムの考え方は、現在の製造現場では極めて重要です。
この考え方は、在庫管理だけでなく、プロジェクトのスケジュール管理や、限られたリソースをどう配分するかというビジネスの判断全般に応用できます。試験では、時間の経過とともに状態がどう変化するかを、図表を描いて追いかける癖をつけると正答率が大きく上がります。