平成29年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問71 解説 電子メールの宛先設定
Aさんは電子メールの宛先を次のように設定して送信した。この電子メールを受信したYさんは,電子メールに記載されていた送り先全員と送信者に返信の電子メールを送信した。Aさん,Xさん,Zさんの3人のうち,Yさんの送信した電子メールが届く人を全て挙げたものはどれか。 〔Aさんの電子メールの宛先設定〕 To: X Cc: Y Bcc: Z
- A
- A, X ✓ 正答
- A, X, Z
- X, Z
解説
この問題は「メールの宛先指定(To, Cc, Bcc)の役割」と「全員に返信(Reply All)の挙動」を正しく理解しているかを問うものです。
正解にたどり着くための判断基準は以下の2点です。
- 全員に返信(Reply All)を実行すると、返信先には送信元のAさん(送信者)と、そのメールのToおよびCcに含まれるすべての宛先が自動的に含まれる。
- Bccに含まれる宛先(Zさん)は、他の受信者(Yさん)からは見えていない(秘匿されている)ため、返信の宛先に含まれることはない。
つまり、Yさんが「全員に返信」を行った場合、宛先となるのは、元のメールの送信者であるAさんと、Toに指定されたXさんの合計2名となります。
メールの各宛先フィールドの役割は以下の通りです。
To(宛先):メールの直接の受信者。やり取りの中心となる相手を指定します。 Cc(Carbon Copy):参考としてメールを受け取ってほしい相手。Toの相手と同様に、誰に送られたか全員に可視化されます。 Bcc(Blind Carbon Copy):内密にメールを共有したい相手。Bccに指定された人のアドレスは、他の受信者(To, Cc, Bccの各人)には一切表示されません。
ビジネスの現場において、CcとBccを使い分けることは個人情報保護の観点から非常に重要です。例えば、顧客リストを一斉送信する際に全員をToやCcに入れてしまうと、お互いのメールアドレスが公開されてしまい、重大な情報漏洩事故につながります。Bccを活用すれば、互いの連絡先を知られることなく一斉配信が可能です。
この問題は、単なる機能の知識を問うだけでなく、実際にメールを送る際のプライバシー意識や、誤送信を防ぐためのシステムへの理解度を試す意図があります。特にBccの性質はメールセキュリティの基本ですので、仕組みを確実に把握しておきましょう。
ITパスポート試験ドットコム:電子メールの仕組み(To, Cc, Bcc) 総務省:国民のための情報セキュリティサイト(メールの利用について) IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報漏えいを防ぐための電子メールの利用方法