ITパスポート試験 / 平成30年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 / 問16
certification-simodake-work

平成30年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問16 解説 在庫回転期間の計算

ある会社の昨年度の売上高は3,000万円,年度末の在庫金額は600万円,売上総利益率は20%であった。このとき,在庫回転期間は何日か。ここで,在庫回転期間は簡易的に次の式で計算し,小数第1位を四捨五入して求める。 在庫回転期間=(期末の在庫金額÷1年間の売上原価)×365

  1. ア 58
  2. イ 73
  3. ウ 88
  4. エ 91 ✓ 正答

解説

この問題は、以下の3つのステップで計算を進めることで正解を導き出せます。

  1. 売上原価を求める:3,000万円 × (1 - 0.20) = 2,400万円
  2. 公式に数値を代入する:(600万円 ÷ 2,400万円) × 365 = 0.25 × 365 = 91.25
  3. 小数第1位を四捨五入する:91.25 の小数点以下を処理して 91

したがって、正解は 91日 となり、選択肢エが該当します。

売上総利益率から売上原価を導く考え方

この問題を解くための最初の鍵は、問題文に示されていない売上原価を自分で算出することにあります。

売上高から売上原価を差し引いたものが売上総利益(いわゆる粗利)です。売上総利益率が20%ということは、売上高の20%が利益であり、残りの80%が商品の仕入れや製造にかかった原価であることを意味します。

計算式:売上原価 = 売上高 × (1 - 売上総利益率)

ITパスポート試験では、このように売上高・売上原価・利益率の3つのうち2つを与えて、残りの1つを計算させるパターンが頻出します。売上高 = 売上原価 + 売上総利益 という基本構造をしっかり理解しておきましょう。

在庫回転期間の意味とビジネスでの活用

在庫回転期間とは、仕入れた在庫が平均して何日で売り切れるかを示す指標です。

この期間が短いほど、在庫が効率よく販売され、短いサイクルで現金(キャッシュ)に変わっていることを示します。逆に、この期間が長い場合は、商品が売れ残って倉庫に滞留している可能性があり、保管コストの増加や資金繰りの悪化を招くリスクがあります。

試験対策としては、在庫回転期間と対になる在庫回転率という概念も覚えておくと役立ちます。

在庫回転率 = 1年間の売上原価 ÷ 期末の在庫金額

今回の問題の数値(2,400 ÷ 600)を当てはめると、回転率は 4回 となります。これは「1年間に在庫が4回入れ替わった」ことを意味します。この回転率を使って回転期間を求める(365日 ÷ 4回 = 91.25日)という手順でも解くことが可能です。

計算問題に取り組む際のポイント

財務会計の計算問題では、単位(万円など)を揃えることと、四捨五入の指示を読み飛ばさないことが重要です。今回の場合、3,000万円や600万円といった大きな数字をそのまま計算するよりも、600 / 2,400 = 1 / 4 = 0.25 と分数を活用してシンプルに整理すると、計算ミスを防ぎやすくなります。

また、ITパスポート試験では同様の考え方を使って、売上総利益だけでなく、営業利益や経常利益を算出させる問題も出題されるため、損益計算書の基本的な構成を合わせて復習しておくと得点力がさらに高まります。

売上総利益 | 経済産業省 METI Journal ONLINE https://journal.meti.go.jp/p/21415-2/

棚卸資産回転期間 | 基本の財務指標 | 株式会社日本政策金融公庫 https://www.jfc.go.jp/n/service/pdf/shihyou_01.pdf

売上原価(うりあげげんか)の意味を分かりやすく解説! | 経済・金融がもっと楽しくなる情報サイト 1378 https://1378.jp/glossary/cost-of-goods-sold/

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう