平成30年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問30 解説 BYODの定義
BYODの説明として, 適切なものはどれか。
- ア 企業などにおいて, 従業員が私物の情報端末を自社のネットワークに接続するなどして, 業務で利用できるようにすること ✓ 正答
- イ 業務プロセスを抜本的に改革し, ITを駆使して業務の処理能力とコスト効率を高めること
- ウ 事故や災害が発生した場合でも, 安定的に業務を遂行できるようにするための事業継続計画のこと
- エ 自社の業務プロセスの一部を, 子会社や外部の専門的な企業に委託し, 業務の効率化を図ること
解説
BYODはBring Your Own Device(自分のデバイスを持ち込む)の略称です。選択肢アにある「従業員が私物の情報端末を業務で利用すること」という記述は、この言葉の意味をそのまま表しているため、これが正解となります。
BYODの概要とメリット・デメリット BYOD(Bring Your Own Device)は、企業が従業員に対してスマートフォンやPCなどの端末を支給するのではなく、従業員が個人で所有している端末を業務に活用する形態を指します。
企業側のメリットとしては、端末の購入費用や通信費といったコストを削減できる点が挙げられます。従業員側のメリットとしては、使い慣れた最新のデバイスを仕事に使えるため、操作の習得が不要になり生産性が向上する点が挙げられます。
一方で、セキュリティ上のリスクが大きな課題となります。私物端末に社外秘のデータが保存されることによる情報漏洩や、ウイルス感染、紛失時の対応などが難しくなります。そのため、企業はMDM(Mobile Device Management:モバイル端末管理)などのツールを導入し、遠隔で端末の状況を管理したり、紛失時にデータを消去(リモートワイプ)したりする対策を講じることが一般的です。
誤り選択肢の解説 試験では、BYODと似たようなアルファベット略語や経営用語が並べられることが多いため、それぞれのキーワードを整理しておくことが合格への近道です。
選択肢イの「業務プロセスの抜本的な改革」は、BPR(Business Process Reengineering:ビジネスプロセス・リエンジニアリング)の説明です。ITを活用して、既存の古い仕組みをゼロから見直し、再構築することを指します。
選択肢ウの「事業継続計画」は、BCP(Business Continuity Plan)の説明です。地震や火災などの災害が発生した際に、重要な業務を中断させない、あるいは早期に復旧させるための計画を指します。
選択肢エの「業務の一部を外部の専門企業に委託する」は、アウトソーシング(Outsourcing)の説明です。自社のリソースを中核業務に集中させるために、非効率な部門や専門性の高い部門を外部へ切り出す手法です。
出題パターンへの対策 ITパスポート試験では、BYODに関連してMDM(モバイル端末管理)やシャドーITという言葉がセットで問われることがあります。
シャドーITとは、会社が許可していないにもかかわらず、従業員が勝手に私物の端末やクラウドサービスを業務に使ってしまう状態を指します。BYODは会社がルールを決めて私物利用を「公認」するものですが、シャドーITは管理外の「非公認」な利用であるという違いを明確に区別しておきましょう。
- 地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン(令和4年3月版)
- BYODとは - IT用語辞典 e-Words