平成30年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問31 解説 技術ロードマップ
記述a~cのうち,技術戦略に基づいて,技術開発計画を進めるときなどに用い られる技術ロードマップの特徴として,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。 a 技術者の短期的な業績管理に向いている。 b 時間軸を考慮した技術投資の予算及び人材配分の計画がしやすい。 c 創造性に重きを置いて,時間軸は余り考慮しない。
- ア a
- イ a, b
- ウ a, b, c
- エ b ✓ 正答
解説
技術ロードマップの問題を解く際は、ロードマップという言葉の通り、目的地(将来の技術目標)までの道のりを地図のように時間軸で並べたもの、とイメージしてください。時間軸に沿って技術、製品、市場の推移を可視化するツールであるため、時間軸を無視するものや短期的な管理を目的とするものは誤りであると判断できます。
この知識を深めるために、技術ロードマップの構成要素を整理しましょう。一般的な技術ロードマップは、横軸に時間をとり、縦軸に市場動向、製品、技術などの項目を配置します。これにより、将来の市場ニーズを満たすためには、いつまでにどの技術を開発しなければならないかという前後関係や依存関係が明確になります。
各記述を詳しく見ていくと、記述aの短期的な業績管理は、日々の業務進捗や個人の成果を追うための手法(KPI管理や人事評価など)の役割であり、中長期的な戦略を描く技術ロードマップの目的とは異なります。
記述bは正解の根拠そのものです。開発の各ステップを時間軸に並べることで、将来のどの時点でどれくらいの予算が必要になり、どのようなスキルを持つ人材を何人確保すべきかというリソース配分の見通しを立てることができます。経営者にとっては、限られた経営資源をどこに集中させるべきかを判断する材料になります。
記述cの創造性に重きを置いて時間軸を考慮しないという点は、ロードマップの定義と矛盾します。創造的なアイデアを出すこと自体は重要ですが、それを組織としてビジネスに繋げるためには、いつ実現するかという時間軸の管理が不可欠です。時間軸を考慮しない図は、単なるアイデアマップや構想図に分類されます。
この技術ロードマップは、ITパスポート試験ではMOT(Management of Technology:技術経営)の代表的な手法として頻繁に出題されます。同様の考え方で製品の投入計画をまとめたものは製品ロードマップと呼ばれます。いずれの用語であっても、将来の予測と現状のギャップを埋めるための道筋を時間軸で示すもの、という共通点を押さえておきましょう。
- 技術ロードマップ - Wikipedia
- 技術ロードマップとは - IT用語辞典 e-Words
- ロードマップ(技術ロードマップ / 製品ロードマップ) - ITmedia エンタープライズ