平成30年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問40 解説 サービスレベル合意書
システムに関して“障害からの回復を3時間以内にする”などの内容を,システム 運用側と利用側の間で取り決める文書はどれか。
- サービスレベル合意書 ✓ 正答
- ソフトウェア詳細設計書
- 提案依頼書(RFP)
- プロジェクト憲章
解説
問題文にある「障害からの回復を3時間以内にする」というような、サービスの質に関する具体的な基準(サービスレベル)を取り決める文書を見抜く問題です。ITサービスにおいて「何をどこまで保証するか」を明文化した書類を探すのが正解への近道です。
サービスレベル合意書(SLA: Service Level Agreement)とは、ITサービスの提供者と利用者の間で、サービスの品質目標や範囲について合意した契約文書を指します。
この文書には、例えば「システムの稼働率は99.9%以上」「障害発生時の一次対応は30分以内」「データ復旧は3時間以内」といった定量的な指標が記載されます。もしこの基準が守られなかった場合、ペナルティが発生したり、損害賠償の対象になったりすることもあるため、提供側と利用側の双方にとって認識のズレを防ぐための非常に重要な書類です。
ITパスポート試験において、このキーワードは「SLA」という略称で登場することが多いです。問題文に「合意」「サービス品質」「目標値」「時間制限」といった単語が含まれていれば、迷わずサービスレベル合意書(SLA)を選べるようにしましょう。
他の選択肢についても簡単に触れておきます。
ソフトウェア詳細設計書は、システムをどのようにプログラミング・構築するかという開発現場向けの技術資料であり、利用者と取り決める契約書ではありません。 提案依頼書(RFP)は、システム開発や導入を行う際に、ベンダーに対して「どのようなシステムを提案してほしいか」を伝えるための要望書です。 プロジェクト憲章は、プロジェクトを立ち上げる際に、その目的や権限などを公式に定義する文書です。
実務の現場では、システム導入後の運用保守契約を結ぶ際、このSLAが欠かせません。利用者は「いくら払うから、このレベルの安定性を維持してほしい」と要求し、提供者は「その予算であれば、このレベルまでなら保証できる」と提示することで、お互いに納得できるサービス水準を決定します。
- 厚生労働省:IT業務におけるSLAの考え方(ITサービス利用のガイドライン)