ITパスポート試験 / 平成30年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 / 問27
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平成30年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問27 解説 固定費の計算

設問図

ある商品の前期,当期2期分の売上高と総費用は表のとおりである。この商品の1 期間の固定費は何千円か。ここで,総費用は固定費と変動費の合計であり,固定費, 及び売上高に対する変動費の割合は,前期,当期ともに変わらないものとする。

  1. ア 2,400
  2. イ 3,000 ✓ 正答
  3. ウ 3,600
  4. エ 4,000

解説

この問題は、総費用の構成要素である固定費と変動費の関係を、連立方程式を使って解きます。

手順は以下の通りです。

  1. 変動費率をr、固定費をFと置きます。
  2. 前期の売上高10,000と総費用9,000の関係から、9,000=F+10,000r9,000 = F + 10,000r という式を作ります。
  3. 当期の売上高11,000と総費用9,600の関係から、9,600=F+11,000r9,600 = F + 11,000r という式を作ります。
  4. 下の式から上の式を引いて、600=1,000r600 = 1,000r となり、変動費率 r=0.6r = 0.6 を求めます。
  5. r=0.6r = 0.6 を前期の式に代入し、9,000=F+10,000×0.69,000 = F + 10,000 \times 0.6 を解くと、F=3,000F = 3,000 が得られます。

費用の性質とCVP分析

ITパスポート試験で問われるこの分野は、CVP分析(コスト・ボリューム・プロフィット分析)と呼ばれます。企業が利益を上げるために、費用が売上にどう影響するかを把握するための手法です。ここで重要な概念が2つあります。

固定費:売上の増減に関わらず、必ず発生する費用です。例えば、店舗の家賃や正社員の給与などがこれに該当します。この問題では、期間が変わっても金額が一定である前提で計算しました。

変動費:売上の増減に比例して発生する費用です。原材料費や販売手数料などが代表例です。変動費率とは、売上高に対する変動費の割合を指し、この問題では 0.60.6(つまり60%)が変動費として計算されました。

実務と試験での活用

この考え方は、損益分岐点の計算で頻繁に使われます。損益分岐点とは、利益がプラスマイナスゼロになる売上高のことで、企業が最低限どれだけの売上を上げれば赤字にならないかを知るために欠かせない指標です。

実際の試験では、今回のように2期分のデータから固定費を求めるパターンのほか、限界利益(売上高から変動費を差し引いたもの)を問う問題も出題されます。売上が上がっても固定費は変わらないため、増えた売上の分だけ、変動費を引いた後の利益が積み上がっていくという構造をイメージしておくと、計算ミスが減り、実務的な理解も深まります。

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