平成31年度 春期 ITパスポート試験 問18 解説 貸借対照表の定義
貸借対照表を説明したものはどれか。
- ア 一定期間におけるキャッシュフローの状況を活動区分別に表示したもの
- イ 一定期間に発生した収益と費用によって会社の経営成績を表示したもの
- ウ 会社の純資産の各項目の前期末残高,当期変動額,当期末残高を表示したもの
- エ 決算日における会社の財務状態を資産・負債・純資産の区分で表示したもの ✓ 正答
解説
貸借対照表(Balance Sheet:B/S)を問われたら、キーワードは「ある一時点のストック(残高)」です。選択肢の中で「決算日(=一時点)」という言葉が含まれ、かつ資産・負債・純資産という項目を挙げているものを選べば正解にたどり着けます。
財務諸表の知識を整理する際は、対象期間と項目に着目するのがコツです。
貸借対照表(B/S) ある特定の決算日という一瞬を切り取り、会社が現在どれだけの財産(資産)を持っていて、そのうち返済義務のあるもの(負債)と、返済不要な自分のお金(純資産)がいくらあるかを明らかにするものです。いわば会社の財政状態を示す健康診断書のようなものです。
損益計算書(Profit and Loss Statement:P/L) 選択肢イの説明です。「一定期間(例えば1年間)」にどれだけ稼いで、どれだけ使ったかという経営成績を表します。利益がどれくらい出たか、いくら赤字になったかを見るためのものです。
キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement:C/F) 選択肢アの説明です。「一定期間」における現金の流れを、営業活動、投資活動、財務活動の3つに分けて表示します。会計上の利益と実際の現金の残高が一致しないときに、なぜお金が増減したのかを追跡するのに使います。
株主資本等変動計算書 選択肢ウの説明です。貸借対照表の純資産の部が、1年間でどのように変化したか(利益を積み増したのか、株主に配当したのかなど)を詳しく説明するものです。
ITパスポート試験では、これらの財務諸表を混同させるひっかけ問題が頻出します。「時点か期間か」「財政状態か経営成績か」という組み合わせを暗記ではなく理解しておくと、どのような出題形式にも対応できるようになります。例えば「経営分析で総資産利益率(ROA)を計算する際、貸借対照表のどの数値を使うか?」といった応用問題でも、今回のような基本概念を理解していれば迷うことがありません。
- 財務諸表等規則(e-Gov法令検索)
- 財務諸表(損益計算書と貸借対照表)の読み方(日本証券業協会)