令和3年度 ITパスポート試験 公開問題 問33 解説 システム開発の取引書類
コンピュータシステム開発の外部への発注において,発注金額の確定後に請負契約を締結した。契約後,支払までに発注側と受注側の間で交わされる書類の組合せのうち,適切なものはどれか。ここで,契約内容の変更はないものとする。
- 提案書,納品書,検収書
- 提案書,見積書,請求書
- 納品書,検収書,請求書 ✓ 正答
- 見積書,納品書,請求書
解説
この問題は、契約締結後から支払いまでの商取引の流れ(商流)を理解しているかを問うものです。契約後のフェーズでは、成果物の引き渡し、内容確認、支払い請求というステップが発生します。この流れに沿った書類の順序を特定すれば正解が導けます。
まず、契約締結後の一般的な流れは以下の通りです。
- 受注側が成果物を完成させ、発注側に送付する際に「納品書」を添えます。
- 発注側が成果物をチェックし、発注した通りの内容であることを確認した証として「検収書」を受注側に送ります。
- 受注側は検収完了を確認し、代金の支払いを求めるための「請求書」を発注側に送ります。
これ以外の選択肢に含まれる「提案書」や「見積書」は、契約を結ぶ前のプロセスでやり取りされる書類です。提案書は受注側がどんな開発をするかを提案するために作成し、見積書は作業にかかる費用の概算を提示するために作成します。これらは契約の締結を判断するための資料であるため、契約後には登場しません。
ITパスポート試験において、この知識は「システム開発の工程管理」や「取引の基本」を問う問題として頻出します。請負契約における責任の所在や、検収というプロセスの重要性は、試験対策としてだけでなく、将来的にITの現場で業務を行う際にも不可欠なビジネスリテラシーです。特に「検収」は、受注側にとっての売上確定のトリガーとなり、発注側にとっては成果物の受け入れ責任を果たす重要な関門であることを覚えておきましょう。
実際の業務では、これら以外にも発注書や注文請書といった書類が契約の証拠として作成されます。今回の問題では契約締結後の支払いに向けたプロセスに焦点を当てているため、納品、検収、請求という3つのステップをセットで記憶しておくのが効率的です。
- 日本の法務局:契約と取引の流れ
- 経理プラス:納品書・請求書・受領書(検収書)の役割と関係性