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令和4年度 ITパスポート試験 公開問題 問57 解説 演繹推論と帰納推論

設問図

推論に関する次の記述中のa, bに入れる字句の適切な組合せはどれか。 a は,個々の事例を基にして,事例に共通する規則を得る方法であり,得られた規則は b 。

  1. ア 演繹推論 成立しないことがある
  2. イ 演繹推論 常に成立する
  3. ウ 帰納推論 成立しないことがある ✓ 正答
  4. エ 帰納推論 常に成立する

解説

この問題は「個々の事例から規則を導き出す」という説明が、帰納推論と演繹推論のどちらを指しているかを見極めることで解けます。

個々の具体的なデータから共通点を見つけて法則を作る手法を帰納推論と呼びます。帰納推論はあくまで過去のデータの集積に基づく予測であるため、未知のケースではその規則が当てはまらない可能性があります。したがって、正解はウとなります。

帰納推論と演繹推論の仕組み

推論には大きく分けて帰納推論と演繹推論の2種類があります。

帰納推論は、具体的な事例や観察結果から一般的な法則を導き出す方法です。例えば「昨日も今日も太陽が東から昇った。だから明日も太陽は東から昇るだろう」といった考え方です。この推論は多くの経験則を生み出すのに役立ちますが、あくまで推論であり、論理的に必ず正しいとは限りません。そのため、成立しないことがあるのが特徴です。

一方、演繹推論は、既に正しいとされている一般的なルールや前提から、個別の結論を導き出す方法です。例えば「人間は必ず死ぬ(大前提)」「ソクラテスは人間である(小前提)」という二つの事実から「ソクラテスは死ぬ」という結論を導くのが演繹推論です。前提となるルールが正しければ、導き出される結論も論理的に必ず正しくなります。

ITの現場における推論の活用

この概念は、コンピュータのデータ分析やAIの学習プロセスを理解する上で重要です。

機械学習などのデータ分析の現場では、大量のデータから相関関係やルールを見つけ出すプロセスに帰納推論が使われています。例えば、過去の売上データから「雨の日は傘がよく売れる」というルールを見つけるのは帰納推論のプロセスです。しかし、これが絶対的な法則ではないため、異常気象や突発的なイベントによってそのルールが外れることがあります。

試験対策としては、推論の定義と、その結論の確実性(帰納=不確実、演繹=確実)をセットで覚えておくと、どのような出題形式にも対応できるようになります。

  • ロジカルシンキングの基本、演繹法と帰納法とは(GLOBIS 知見録)

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