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令和5年度 ITパスポート試験 公開問題 問9 解説 ソーシャルメディアポリシー

ソーシャルメディアポリシーを制定する目的として,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。 a 企業がソーシャルメディアを使用する際の心得やルールなどを取り決めて,社外の人々が理解できるようにするため b 企業に属する役員や従業員が,公私限らずにソーシャルメディアを使用する際のルールを示すため c ソーシャルメディアが企業に対して取材や問合せを行う際の条件や窓口での取扱いのルールを示すため

  1. ア a
  2. イ a, b ✓ 正答
  3. ウ a, c
  4. エ b, c

解説

ソーシャルメディアポリシーとは、組織がソーシャルメディアを活用する際の「指針(ルールブック)」です。この問題を解くには、ポリシーの対象範囲が「対外的な姿勢の表明」と「役職員の行動規範」にあることを理解しておけば、選択肢cのような「メディアからの取材対応」という個別業務のルールとは明確に区別できます。

ソーシャルメディアポリシーが果たす役割

ソーシャルメディアポリシーは、組織が公式アカウントを運用する際や、役職員が個人のアカウントを利用する際に守るべき行動基準を定めたものです。

主な目的は2点あります。第一に、組織としての利用方針を社外に公表し、透明性を高めることです。これにより、組織がどのような価値観を持ち、ソーシャルメディアとどう向き合っているのかを利害関係者に示せます。第二に、役職員がソーシャルメディアを利用する際のリスク(炎上、情報漏洩、不適切な発言など)を防ぐための判断基準を提供することです。

選択肢の判断プロセス

選択肢aは、組織の考え方を外部に示す「公表」の側面を指しており、ポリシーの基本的な役割です。

選択肢bは、組織に属する人々の具体的な振る舞いを定義する「行動指針」の側面です。公私を問わず、組織の一員としての自覚を促し、トラブルを未然に防ぐ目的が含まれます。したがって、aとbはポリシーの目的として適切です。

選択肢cについて検討します。企業の広報窓口やメディア対応は、情報の正確性を期すための重要な業務ですが、これは「広報規定」や「危機管理マニュアル」などの範囲で扱うべき内容です。ソーシャルメディアポリシーはあくまで「ソーシャルメディア上での振る舞い」を規定するものであり、対外的な取材フローの細部までを網羅するものではありません。

実務における位置付け

ITパスポートでこの知識を問う意図は、組織のルール体系の違いを理解させることにあります。実務において、どのような文書が何のために存在するのかを整理しておくことは、情報セキュリティ対策の第一歩です。

例えば、SNSでのうっかりした投稿が企業の株価に影響を与えたり、重大な法的リスクに発展したりする事例は後を絶ちません。組織側は「ソーシャルメディアポリシー」を整備し、個人の自覚を促す教育を行うことで、そうした事故を未然に防ごうとします。一方で、記者会見や取材の受け答えといった業務フローは、別の「広報・IRマニュアル」で厳格に定められます。このように、文書の役割を整理することは、組織の統治(ガバナンス)を理解する上で非常に重要です。

参考リンク

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