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令和6年度 ITパスポート試験 公開問題 問3 解説 目標設定と計画手法

未来のある時点に目標を設定し, そこを起点に現在を振り返り, 目標実現のために 現在すべきことを考える方法を表す用語として, 最も適切なものはどれか。

  1. ア PoC (Proof of Concept)
  2. イ PoV (Proof of Value)
  3. ウ バックキャスティング ✓ 正答
  4. エ フォアキャスティング

解説

問いの考え方

この問題は、キーワードの「未来のある時点に目標を設定」という部分と、「そこを起点に現在を振り返り」という逆算的な思考プロセスに着目します。

未来から現在へ視点を戻す手法はバックキャスティングと呼ばれます。選択肢にあるフォアキャスティング(現状の積み上げで未来を予測する手法)との対比構造を理解していれば、迷わず正解を選べます。

バックキャスティングとフォアキャスティング

バックキャスティング(Backcasting)は、あるべき理想の姿(ゴール)を先に描き、そのゴールに到達するために今何をすべきかを逆算して考える手法です。未来の不確実性が高い場合や、従来の延長線上では達成困難な目標(SDGsや抜本的な業務改革など)を立てる際に非常に有効です。

一方で、選択肢エにあるフォアキャスティング(Forecasting)は、現在のデータや過去の傾向を分析し、そこから積み上げて「将来はどうなるか」を予測する手法です。「今あるリソースでどの程度の成果が出せるか」を考えるときには適していますが、現状の延長線上の未来しか描けないという側面もあります。

なぜこの考え方が重要なのか

ITのプロジェクト管理や経営戦略においても、この二つの思考は使い分けられています。

例えば、新しいデジタルサービスの企画を行う際、まずは「ユーザーがどう喜んでいるか」という未来の理想像を先に定義する(バックキャスティング)ことで、本来取り組むべき優先順位が明確になります。もし最初からフォアキャスティングだけで考えてしまうと、「今の技術力で何ができるか」に縛られてしまい、競合他社と差別化できない無難な機能しか生まれなくなる恐れがあるからです。

試験においては、この二つの用語を「積み上げか、逆算か」という対比で整理しておきましょう。

その他の選択肢について

アのPoC(Proof of Concept)は「概念実証」と呼ばれ、新しいアイデアや理論が実現可能かどうかを、試作や実験を通じて検証するプロセスを指します。

イのPoV(Proof of Value)は「価値検証」と呼ばれ、そのソリューションが実際に導入することで、顧客や組織にどのような利益(価値)をもたらすかを検証するプロセスを指します。どちらも具体的な検証フェーズを指す言葉であり、今回の問題のような「計画策定の思考法」とは異なります。

参考リンク

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