第三級陸上特殊無線技士 / 第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題 (法規 No.1) / 各問題解説 / 問9
certification-simodake-work

第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題 (法規 No.1) 問9 解説 法令違反に対する処分

無線局の免許人が電波法又は電波法に基づく命令に違反したときに総務大臣が行うことができる処分はどれか。次のうちから選べ。

  1. 1 無線局の運用の停止 ✓ 正答
  2. 2 再免許の拒否
  3. 3 通信の相手方又は通信事項の制限
  4. 4 電波の型式の制限

解説

電波法または電波法に基づく命令に違反した免許人に対して、総務大臣が行うことができる代表的な処分は「無線局の運用の停止」です。選択肢の中から法令上に明確に規定されている行政処分の名称を選択することが解き方の判断根拠となります。

電波法が定める行政処分の概要

無線局の免許人が法令に違反した場合、電波の公平かつ能率的な利用を確保するため、総務大臣は行政処分を行うことができます。電波法第76条には、違反の程度や状況に応じた処分が規定されています。

主な行政処分には以下のものがあります。

無線局の運用の停止 6か月以内の期間を定めて、無線局の運用を全面的にストップさせる処分です。違反行為に対する最も一般的で直接的なペナルティとして出題されます。

運用許容時間、周波数、電波の型式の制限 運用そのものを完全に止めるのではなく、運用できる時間帯を減らしたり、使用できる周波数や電波の型式を一部制限したりする処分です。

無線局の免許の取消 著しく法令に違反した場合や、正当な理由がなく運用を停止し続けた場合など、特に悪質なケースにおいて免許そのものを失効させる最も重い処分です。

誤り選択肢として登場する言葉の注意点 再免許の拒否や通信の相手方・通信事項の制限といった項目は、電波法第76条が定める行政処分の直接の枠組みには含まれません。特に通信の相手方や通信事項は、無線局の目的や種別に応じてあらかじめ指定されているものであり、違反に対する制約処分として選択的に課されるものではありません。

誤り選択肢を排除する判断の進め方

問題を解く際は、法令に記載された正しい用語であるか、またその処分がペナルティとして実在するか順番に精査します。

まず、処分としての実現性と法的な根拠を確認します。法令違反に対する行政処分の中心は「運用停止」と「免許取消」、および「運用の制限」です。選択肢1の「無線局の運用の停止」は法文どおりの正確な処分名であるため、これが正解となります。

次に、不適切な選択肢を排除します。「再免許の拒否」は、免許の有効期間満了時の手続きに関する話であり、違反に対する直接の処分名ではありません。「通信の相手方又は通信事項の制限」や「電波の型式の制限」といった表現についても、法規の条文にある表現と照らし合わせ、不正確なものや存在しない処分を除外していきます。

試験対策としては、「違反に対する処分=運用の停止・免許取消・条件の制限」というパターンを確実に覚えておくことが有効です。

無線従事者として知っておくべき監督制度の意義

電波は目に見えない共通の財産であり、1つの無線局がルールを無視して無秩序な発射や出力オーバーを行うと、周囲の重要な通信(防災無線や航空・海上交通、携帯電話網など)に重大な混信や妨害を与えてしまいます。

そのため、電波法では違反者に対して厳しく監督する仕組みを整えています。万が一法令違反が発生した場合には、総務大臣が運用の停止などの強力な権限を行使して、混信の拡大を防ぎます。

第三級陸上特殊無線技士として現場で無線機を運用する際も、自局の発射電波や運用方法が電波法に適合しているかを常に意識する必要があります。この問題は、単に用語を暗記するだけでなく、無線従事者が法秩序を守って運用することの重大性を理解させるために出題されています。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう