第三級海上特殊無線技士 / 第二級海上特殊無線技士 試験問題例題(法規 No.2) / 各問題解説 / 問8
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第二級海上特殊無線技士 試験問題例題(法規 No.2) 問8 解説 遭難通信の送信速度

無線電話通信における遭難通信の通報の送信速度は、どのようなものでなければならないか。次のうちから選べ。

  1. 1 受信者が筆記できる程度のもの ✓ 正答
  2. 2 できるだけ速いもの
  3. 3 緊急の度合いに応じたもの
  4. 4 送信者の技量に応じたもの

解説

通信の目的は正確に伝えること

この問題の正解は「1 受信者が筆記できる程度のもの」です。無線電話通信において、遭難通信という極めて緊急かつ重要な情報を伝える際、最も優先されるのは速さではなく「正確性」です。

相手が聞き取り、かつ書き留めることができる速度で送信することで、誤解や情報の欠落を防ぐことが求められます。

通信速度の原則

無線通信のルールにおいて、すべての通信には「明瞭度」が求められます。特に遭難通信は、救助活動の成否を分ける非常に重要な情報を含んでいます。船名、位置、遭難の状況、必要な援助の種類などが正確に伝わらなければ、救助隊は適切な対応ができません。

もし早口で送信してしまった場合、聞き返しが発生し、結果として通信時間が長引いてしまいます。最初から落ち着いて、確実に記録可能な速度で送るほうが、総合的な通信効率も高く、かつ情報の信頼性も高まります。

危機管理における通信のあり方

この問題が問うているのは、技術的な能力や機器の性能以上に、無線従事者としての「姿勢」です。

試験では「できるだけ速いもの」という選択肢が用意されがちですが、無線通信において速さは手段の一つに過ぎず、目的はあくまで「情報が正しく共有されること」です。現場において、パニックに陥りそうになる状況でも、相手がペンを走らせるペースを想像しながら、一文字ずつ確実に伝える冷静さが、無線従事者のプロフェッショナリズムとして評価されます。

遭難通信の運用手続きは、国際的に定められた国際電気通信連合(ITU)の無線通信規則に基づいています。この規則は、世界中のどこで遭難が発生しても、同じ手順・同じ心構えで通信が行われることを前提としており、筆記できる速度というルールはその基本中の基本といえます。

参考リンク

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