第三種電気主任技術者試験 / 令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 電力科目 / 各問題解説 / 問171
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令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 電力科目 問171 解説 問17(a) 問17

設問図

問17(a) 図のような単相3線式配電線路がある。系統の中間点に図のとおり負荷が接続されており,末端のAC間に太陽光発電設備が逆変換装置を介して接続されている。各部の電圧及び電流が図に示された値であるとき,図中の回路の空白箇所(ア)~(ウ)に流れる電流の値[A]の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,図示していないインピーダンスは無視するとともに,線路のインピーダンスは抵抗であり,負荷の力率は1,太陽光発電設備は発電出力電流(交流側)15A,力率1で一定とする。

  1. (1) 5, 0, 15
  2. (2) 5, 5, 0 ✓ 正答
  3. (3) 15, 0, 15
  4. (4) 20, 5, 0
  5. (5) 20, 5, 15

解説

単相3線式配電線路において、負荷電流と太陽光発電設備の出力電流が各線路でどのように相殺されるかをキルヒホッフの電流則に基づき計算することで、電流値は(ア)が5A、(イ)が5A、(ウ)が0Aと求められます。

キルヒホッフの電流則と単相3線式回路

単相3線式回路は、電圧線(L1)、中性線(N)、電圧線(L2)の3本の線で構成されます。この回路において、ある接続点に流れ込む電流の総和と流れ出る電流の総和は等しいという「キルヒホッフの電流則」が常に成り立ちます。

負荷は電圧線と中性線の間に接続されるため、それぞれの負荷に流れる電流は電圧線と中性線に分流します。また、末端に接続された太陽光発電設備は、電圧線間から電流を供給する電源として機能します。電源から送り出される電流と、負荷が消費する電流の関係を各線路で整理することで、線路を流れる電流値を決定できます。

電流の算出ステップ

  1. 電圧線(L1)の電流を求めます。この線には、負荷へ向かう電流20Aが流れていますが、末端の太陽光発電設備から15Aが供給されています。したがって、電源側から供給される電流は、20A - 15A = 5A となり、(ア)は5Aとなります。
  2. 電圧線(L2)の電流を求めます。この線には、負荷へ向かう電流15Aが流れていますが、末端の太陽光発電設備から15Aが供給されています。したがって、電源側から供給される電流は、15A - 15A = 0A となります。ただし、図の向きを考慮すると、負荷に供給される15Aと太陽光発電の15Aが完全に相殺される関係にあるため、この線路を流れる電流は0Aです。なお、選択肢の構成上、(ウ)は中性線の電流を指しています。
  3. 中性線(N)の電流を求めます。上側の負荷から戻る20Aと、下側の負荷へ向かう15Aが中性線で合流します。電流の向きを考慮すると、20A - 15A = 5A が電源側へ流れることになり、(イ)は5Aとなります。
  4. 以上より、(ア)5A、(イ)5A、(ウ)0Aが求められ、選択肢(2)が正答となります。

末端の負荷が消費する電流と、反対側の末端から供給される太陽光発電の電流をそれぞれの線路に重ねてみると、電流の行き先と戻り道のバランスが見えてきます。

参考リンク

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