第三種電気主任技術者試験 / 令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 理論科目 / 各問題解説 / 問140
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令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 理論科目 問140 解説 問14 問14

設問図

問14 固有の名称をもつSI組立単位の記号と,これと同じ内容を表す他の表し方の組合せとして,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. (1) F : C/V
  2. (2) W : J/s
  3. (3) S : A/V
  4. (4) T : Wb/m^2
  5. (5) Wb : V/s ✓ 正答

解説

ウェーバ(Wb)の定義は磁束であり、ファラデーの電磁誘導の法則に基づくと単位はボルト秒(V⋅sV\cdot s)となるため、選択肢(5)の V/sV/s とした表記は誤りです。

SI組立単位と定義の関係

SI組立単位とは、物理法則に基づいて定義される基本単位(長さ mm、質量 kgkg、時間 ss、電流 AA など)の組み合わせによって構成される単位です。電気磁気学において、これらの単位は物理量同士の定義式をそのまま反映しています。

たとえば、電気容量 CC(ファラド FF)は、蓄えられる電荷 QQ(クーロン CC)と電圧 VV(ボルト VV)の関係式 Q=CVQ = CV から、F=C/VF = C/V と導かれます。また、電力 PP(ワット WW)は、エネルギー WW(ジュール JJ)と時間 tt(秒 ss)の関係式 P=W/tP = W/t から、W=J/sW = J/s となります。

磁束と電磁誘導の法則

選択肢(5)の誤りを判断するためには、ファラデーの電磁誘導の法則が重要です。この法則は、回路を貫く磁束 Φ\Phi が時間変化するとき、回路に誘起される起電力 ee の大きさが、磁束の時間変化率に比例することを示しています。

式で表すと e=−dΦ/dte = -d\Phi/dt です。ここから磁束 Φ\Phi の単位を逆算すると、起電力の単位である VV(ボルト)に時間の単位である ss(秒)を掛け合わせた V⋅sV\cdot s が、磁束の単位である WbWb(ウェーバ)と等価であることが分かります。

単位の整合性の確認

  1. ファラド(FF)は電荷と電圧の関係 C/VC/V であるため、選択肢(1)は正しい。
  2. ワット(WW)は単位時間あたりのエネルギーであるため、J/sJ/s となり、選択肢(2)は正しい。
  3. ジーメンス(SS)は電気抵抗の逆数(コンダクタンス)であり、電流と電圧の関係 I/VI/V から、A/VA/V となり、選択肢(3)は正しい。
  4. テスラ(TT)は磁束密度であり、単位面積あたりの磁束 Wb/m2Wb/m^2 であるため、選択肢(4)は正しい。
  5. ウェーバ(WbWb)は電磁誘導の法則 e=dΦ/dte = d\Phi/dt より、磁束 Φ=e⋅t\Phi = e \cdot t となるため、V⋅sV\cdot s が正しい。したがって、V/sV/s としている選択肢(5)は誤りである。

それぞれの物理量の関係式に含まれる乗算と除算の記号を一つずつ確認すると、単位の変換における誤りが見えてきます。

参考リンク

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