令和6年度第三種電気主任技術者下期試験 法規科目 問131 解説 問13(a) 問13
問13(a) 受電電圧6kV, 契約電力500kWの自家用電気工作物の受電設備がある。「電気設備の技術基準の解釈」に基づき, 周波数50Hzの交流電源を使用して受電設備の高圧電路の絶縁耐力試験を行うとき, 次の(a)及び(b)の問いに答えよ。ただし, 高圧電路の最大使用電圧は6900Vとし, 3線一括した高圧電路と大地との間の静電容量は0.2μFとする。絶縁耐力試験における対地充電電流[A]の値として, 最も近いのは次のうちどれか。
- 0.32
- 0.43
- 0.54
- 0.65 ✓ 正答
- 0.71
解説
試験電圧を最大使用電圧の1.5倍である10350Vと定め、静電容量0.2μFに流れる充電電流をオームの法則の交流回路への拡張として計算することで、値は0.65Aとなります。
絶縁耐力試験における電圧の規定
電気設備の技術基準の解釈では、高圧電路の絶縁性能を確認するために、最大使用電圧に一定の倍数を乗じた電圧を10分間加える試験が定められています。受電電圧が6kVの設備では、最大使用電圧は6900Vです。この試験では、その1.5倍の電圧で耐えられるかを判定します。
交流回路の充電電流とオームの法則
コンデンサの性質を持つ電路に交流電圧を加えると、絶縁体を介して大地との間に電流が流れます。これが対地充電電流です。交流回路におけるコンデンサのリアクタンスは、周波数 [Hz] および静電容量 [F] を用いて [Ω] と表されます。オームの法則 を適用すると、充電電流 [A] は以下の式で導かれます。 この式は、電圧 が高いほど、また周波数 や静電容量 が大きいほど、流れる電流が大きくなることを示しています。
充電電流を求める手順
- 試験電圧を算出します。最大使用電圧6900Vの1.5倍であるため、 [V] となります。
- 周波数50Hz、静電容量0.2μF( F)の条件を式に代入します。
- 計算式 を実行します。
- 計算結果は [A] となり、最も近い選択肢である0.65を選びます。
試験電圧を計算する根拠となる最大使用電圧の値と、そこから導かれる充電電流の式を重ねてみると、電気的な負荷の関係が見えてきます。